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ワーケーションとブレジャーって?取り入れ方は?

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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テレワークの普及と働き方の多様化が進む中で、従来の「オフィスへ出勤する働き方」に代わる選択肢として「ワーケーション」や「ブレジャー(Bleisure)」というスタイルが注目を集めています。休暇と仕事を組み合わせる新しい滞在型スタイルとして、企業や従業員・地域にとってさまざまな価値をもたらす可能性があります。本稿では、両者の違い、導入メリット・デメリット、実務的な取り入れ方のポイントを詳しく解説します。

ワーケーションとは何か?そしてブレジャーとの違いを丁寧に説明

ワーケーションは、“Work(仕事)” と “Vacation(休暇)” を組み合わせた造語であり、旅先やリゾート地など普段とは異なる場所で業務を行いながら休暇も楽しむスタイルを指します。これに対して、ブレジャー(Bleisure)は “Business(仕事)” と “Leisure(余暇)” を組み合わせた造語であり、出張機会を活用して、その前後または滞在期間を延長して余暇を過ごす働き方を意味します。


この2つは似通って見えますが、ワーケーションは休暇拠点で勤務することを前提とし、テレワーク制度が整った職種向けであるのに対し、ブレジャーは出張ベースを前提とし、出張先での業務後に休暇を楽しむことを重視するスタイルという点で異なります。


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ワーケーション・ブレジャー導入によるメリット

企業・従業員・地域それぞれに生まれる好影響

企業側には、従業員のモチベーション向上や離職率抑制などの効果が見込まれます。従業員にとっては働く場所に選択肢が増え、気分転換しやすくなる利点があります。地域側には、平日滞在者増加による観光需要の創出や地域活性化という波及効果が期待できます。

観光需要分散/旅行機会の創出

休暇と仕事を組み合わせた滞在型旅行は、旅行需要を従来の繁忙期集中から平日や閑散期に分散させる効果もあります。これにより地域の観光業の安定化支援となるとともに、企業には福利厚生上の新たな魅力となり得ます。


ワーケーション・ブレジャー導入で生じる課題・注意点

労働時間管理・業務と休暇の境界あいまい化

勤務者がオフィス外で仕事するため、労働時間の正確な把握が難しくなります。休暇時間と勤務時間の線引きが曖昧になりやすく、超過労働や裁量の濫用を防ぐ仕組みを設ける必要があります。

情報セキュリティ・コスト負担・福利厚生整備の負荷

オフィス外でのネットワーク利用や端末の持ち出しに伴う情報漏えいリスク、通信環境の整備コスト、宿泊費・交通費の基準設定など運用側の負担が増える点を見落としてはなりません。ブレジャーの場合は出張経費との兼ね合いや労災扱いなどの制度整備も課題になります。


導入にあたっての実践ステップと成功のポイント

  • 利用対象者・対象業務を限定し、テスト導入から段階的に拡大
  • 勤務時間管理ツール・ログ管理システムの導入や報告ルール整備
  • 契約書・就業規則に「業務 vs 休暇」の範囲明示、セキュリティルール策定
  • 地方自治体との連携拡大、受け入れ施設や通信インフラの確保

ワーケーションとブレジャーの特徴を比較(表形式)

観点ワーケーションブレジャー
出発の目的休暇地で働く前提出張先で滞在して余暇を追加する
必要条件テレワーク制度/リモート対応職種出張制度が前提であること
利用頻度通常、休暇+仕事を交えた滞在出張時を活用した延泊型が多い
福利・運用労働時間・通信環境・安全対策が鍵出張費用・職務時間・休暇管理が重要

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まとめ

ワーケーションとブレジャーは、仕事と余暇を融合させる新しい働き方の選択肢です。企業や従業員、地域すべてにポジティブな効果をもたらす一方で、労働時間管理や情報セキュリティ、制度整備の負荷など現実的な課題も伴います。導入する際は、パイロット運用から段階的に拡大し、業務・休暇の境界を明確化したルール設計と継続的な見直しが成功の鍵となります。