脱サラで農業を始められる？メリットとデメリットについて解説

お役立ち情報

2025.10.18

監修者

竹村直浩

＜経営管理のプロ・数多の組織経営＞
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

詳しく見る

会社勤めを辞めて自然の中で働きたい、自分の手で食べ物を育てたい。そんな思いから、脱サラして農業に挑戦する人が増えています。しかし、農業には理想だけでは乗り越えられない現実もあるのが実情です。本記事では、脱サラして農業を始める方法や準備すべきこと、メリットとデメリットをわかりやすく紹介します。

脱サラ農業とは何か

脱サラ農業とは、サラリーマンなどの勤め人が会社を辞めて、農業の道に転身することを指します。農業未経験者が多く、都市部から地方へ移住し、一から農業を学びながら新しい生活をスタートするケースが一般的です。

最近では、地方創生の流れもあり、自治体による支援制度や研修プログラムが充実してきたことで、農業への転身のハードルが徐々に下がりつつあります。

経営管理・組織運営のプロフェッショナル監修

●数々の会社経営から
多角的視点での企業支援！
●申請から導入まで
一気通貫で徹底サポート！
●問い合わせ・相談から申請まで
完全無料！

ピッタリな補助金・助成金が見つかる！

脱サラして農業を始めるには、次のようなステップが必要です。

まず、自分がどの作物を栽培したいのか、どの地域で営農したいのかを明確にします。次に、農地や住居の確保が必要です。自治体の新規就農者支援制度を活用すれば、農地紹介や移住支援が受けられる場合もあります。

さらに、農業技術の習得も不可欠です。各地で行われている就農研修や農業学校に通い、栽培の基本から経営知識まで学ぶことが勧められます。資金についても、自己資金とあわせて、農業次世代人材投資資金などの制度を活用することが可能です。

脱サラ農業には、以下のようなメリットがあります。

一つは、時間や働き方の自由度が高い点です。自分のペースで作業を進められるため、自己裁量の大きな生活が可能です。また、育てた作物が形になっていく過程や、それを消費者に届けることで得られる達成感は、会社員時代には味わえなかったやりがいとなります。

自然に囲まれた環境での生活も、精神的な安定や健康促進につながります。都会の喧騒を離れ、季節の移り変わりを感じながら働くことができる点は、多くの人にとって魅力的です。

一方で、脱サラ農業にはデメリットやリスクも少なくありません。

最も大きな課題は、収入の不安定さです。農業は天候や病害虫の影響を強く受けるため、計画通りの収穫や収入を得られないこともあります。また、収穫期以外は収入がないこともあるため、年間を通じた資金繰りの見通しが重要になります。

さらに、体力面での負担も無視できません。毎日の農作業は想像以上に重労働であり、特に未経験者は体力の限界を感じることもあります。気候条件の厳しさや長時間労働も、慣れるまでには時間がかかります。

脱サラして農業を始める人が成功するには、いくつかの資質が求められます。

まず、自然環境や作物の特性に対する柔軟な対応力が必要です。天候不順や予期せぬトラブルに見舞われても、冷静に判断し、次の行動に移せるような姿勢が重要です。

また、地道な作業をコツコツと続けられる粘り強さも不可欠です。収穫までは結果が見えにくく、孤独な作業も多いため、目先の成果にとらわれず、長期的な視点で物事を考えられる人に向いています。