人材育成の現場では、よく「OJT」と「OFF-JT」という言葉が使われます。どちらも社員の成長を促す重要な手法ですが、それぞれに異なる目的と特性があります。本記事では、OJTとOFF-JTの違いと、それぞれのメリット・注意点、効果的に活用するためのポイントについて解説します。
OJTとOFF-JTの定義と違い
OJTとは「On the Job Training」の略で、実際の業務を通じて行われる指導や教育を指します。一方、OFF-JTとは「Off the Job Training」の略で、職場外での研修や講義を通じて行う教育を意味します。
| 項目 | OJT | OFF-JT |
|---|---|---|
| 実施場所 | 職場(実務の中で) | 研修会場、オンラインなど職場外 |
| 教育方法 | 上司・先輩からの指導、同行など | セミナー、ワークショップ、外部講師の講義など |
| 対象スキル | 実務スキル、業務知識 | 理論的知識、汎用的スキル(思考力、マネジメントなど) |
このように、両者は補完的な関係にあり、バランス良く活用することで学習効果が高まります。
OJTのメリットと注意点
OJTは、実務を通じてすぐに役立つ知識や技術を身につけられる点が大きな強みです。職場の実情に即した教育ができ、学んだことを即座に実践できます。
・リアルな現場で即戦力が育ちやすい
・指導者との関係性が深まりやすく、フィードバックも受けやすい
一方で、指導者のスキルや余裕に依存するため、教育の質にばらつきが出やすいという課題があります。計画性が不足すると、単なる「放置」になってしまう恐れもあります。
OFF-JTのメリットと注意点
OFF-JTは、職場から離れて体系的に学べることが特徴です。特に、理論やマネジメント、対人スキルといった抽象的なスキルを身につけるには効果的です。
・集中して学習できる環境が整っている
・新しい知識や外部の視点に触れることができる
ただし、実務との結びつきが薄いと、学びが現場で活かされにくくなる点には注意が必要です。研修後に職場でのフォローアップがないと、学習効果が定着しづらくなります。
効果的な活用方法と組み合わせのポイント
OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせることで、人材育成の成果を最大化することが可能です。
ステージに応じた活用がカギ
新人にはOJTで基本動作を身につけさせ、中堅層や管理職にはOFF-JTで視野を広げさせるなど、成長段階に合わせた設計が重要です。
フィードバックと連携を強化する
OFF-JTで学んだことを職場で共有し、OJTで実践を促す仕組みを作ることで、学びと実務の循環が生まれます。教育担当者間の連携も不可欠です。
まとめ
OJTとOFF-JTは、それぞれ異なる強みを持つ人材育成の手法です。OJTは実務を通じた即効性のある学びを提供し、OFF-JTは理論的・体系的な知識の習得に適しています。一方だけに偏ることなく、対象者の成長段階や目的に応じて使い分けることで、効果的な育成が実現できます。組織としての教育方針を明確にし、計画的な活用を進めていきましょう。

