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出資って?投資、融資の違いは何?それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説!

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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企業の資金調達方法として「出資」「投資」「融資」がありますが、これらはそれぞれ異なる特徴を持ちます。どの方法を選ぶかは、資金を調達する側と提供する側の目的や条件により異なります。本記事では、出資、投資、融資の違いについて詳しく解説し、それぞれのメリットとデメリットについてもご紹介します。

出資とは?

出資とは、企業に資金を提供してその代わりに出資比率に応じた持分(株式など)を取得し、企業の所有権の一部を得ることを指します。出資者は、資金提供によって会社の経営に参加する権利を持つことがあり、利益が出れば配当などでリターンを受け取ることができます。

項目説明
所有権の取得出資により企業の持分(株式)を取得し、経営に関わる権利を得る。
リターンの形式企業が利益を出した際に配当としてリターンがある。また、会社の成長により株式の価値が上がる可能性がある。
リスク企業が倒産した場合、出資金は全額失われる可能性があり、リスクは高い。

出資のメリットとデメリット

メリットデメリット
企業成長による大きなリターン高いリスク
企業が成長すると持分の価値が増加し、大きな利益を得ることができる。企業が倒産した場合、出資金を失う可能性がある。
経営参加の機会流動性が低い
経営に参加する権利を得ることができ、経営に影響を与えることができる。株式を売却するには時間がかかる場合が多く、すぐに現金化できない。

投資とは?

投資とは、将来のリターンを期待して資金やリソースを投入することを指します。投資対象は株式、不動産、債券など多岐にわたり、利益を得るために資金を預ける行為です。投資は利益を得ることを目的とし、経営参加は基本的に伴いません。

項目説明
目的将来のリターン(キャピタルゲインやインカムゲイン)を得るために資金を投入する。
対象株式、不動産、債券、ファンドなど多様な投資対象がある。
リスクとリターン投資対象によりリスクとリターンの大きさが異なるが、リスクに応じたリターンが期待される。

投資のメリットとデメリット

メリットデメリット
多様なリターンの獲得市場リスクに影響される
株式の値上がりや配当、不動産の賃料収入など多様な収益源がある。市場の変動により投資価値が下がるリスクがある。
流動性が高い場合もある資金が減少する可能性
上場株式などは流動性が高く、いつでも売却して現金化できる。投資対象によっては元本を下回るリスクが伴う。

融資とは?

融資とは、銀行や金融機関が企業や個人に資金を貸し出し、その代わりに利息を得る行為です。融資を受けた側は、元本と利息を一定の期間内に返済する義務を負います。融資は経営参加の権利は発生せず、貸し手がリターンとして得るのは利息のみです。

項目説明
返済義務借り手は元本と利息を一定期間内に返済する必要がある。
経営参加なし融資により貸し手が経営に参加する権利は発生しない。
安定したリターン貸し手は借り手から定期的に利息を受け取ることでリターンを得る。

融資のメリットとデメリット

メリットデメリット
安定した収益返済リスク
決められた利息を定期的に得られるため、収益が安定している。借り手が返済不能に陥った場合、貸付金が回収できなくなるリスクがある。
経営参加の必要なし利率の低さ
経営に参加する必要がないため、運営リスクを負わない。リターンは決められた利率のため、大きな利益は期待できない。

出資、投資、融資の違いをまとめる

項目出資投資融資
経営参加の有無あり(持分の取得により参加可能)なしなし
リスク高い(企業の倒産リスクなど)中程度(市場リスクなど)低いが返済不能リスクがある
リターン配当や株価上昇利益(キャピタルゲイン、インカムゲイン)利息収入
返済義務なしなしあり

それぞれの選択をどう考えるべきか

  1. 出資を選ぶ場合
    企業の経営に深く関わりたい、または企業の成長に伴う大きなリターンを期待する場合に適しています。出資はリスクが高い反面、企業が成功すれば持分の価値が大きく上がる可能性があり、高いリターンが期待できます。
  2. 投資を選ぶ場合
    安定した収益や市場に応じた成長を期待する場合に適しています。特定の企業や資産に対する投資は、経営参加はしないが、市場の状況に応じた利益を得ることが目的です。流動性が高い投資対象(例えば上場株式)であれば、必要に応じて迅速に現金化することも可能です。
  3. 融資を選ぶ場合
    安定的な利息収入を得たい場合に適しています。融資を行うことでリターンは限定的ですが、元本が返済されることを前提とした安定的なリターンが期待できます。融資は、経営リスクを負わずに資金を運用したい場合に有効です。

まとめ

出資、投資、融資は、それぞれ異なるリスクとリターン、目的を持つ資金提供の手段です。出資は企業の成長に積極的に関わることを望む人向けであり、投資は利益を得ることを目指して幅広い対象に資金を投入する手段です。一方、融資は安定した利息収入を期待するものであり、経営には関与しない選択です。これらの違いを理解し、自身の目的やリスク許容度に応じた選択を行うことが重要です。