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キャリアブレイクとは?メリットとデメリットを解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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キャリアブレイクとは、現在の仕事を一時的に離れ、自身のキャリアを再考するための期間を指します。近年、リスキリングやリカレント教育の重要性が高まる中、キャリアブレイクが注目されています。本記事では、キャリアブレイクの概要、メリット・デメリット、そして導入事例について解説します。


キャリアブレイクとは

キャリアブレイクとは、現在従事している仕事を離れ、自身のキャリアについて再考するための期間を指します。仕事から離れることで、これからどのような人生を歩むのかをじっくりと考える余裕が生まれます。キャリアの再構築や新しいスキルの習得など、今後のキャリアをより充実させるための重要なステップです。

混同されやすい言葉に「キャリアブランク」があります。キャリアブランクは、キャリアに穴が開いている期間を示す言葉で、ネガティブなイメージを持たれることもあります。一方、キャリアブレイクは自らの意思で未来について考える前向きな期間を指します。

また、「サバティカル休暇」とも異なります。サバティカル休暇は、企業が一定期間働いた従業員に対して提供する長期休暇制度で、従業員が企業に籍を残したまま仕事を休めます。一方、キャリアブレイクは退職を前提とした制度で、復職を視野に入れていたとしても、企業に籍を残さないケースが多く見られます。


キャリアブレイクが注目されている理由

キャリアブレイクが注目されている背景には、社会人の学び直しやキャリア再構築の重要性が高まっていることがあります。特に、リスキリング(新たなスキルの習得)やリカレント教育(社会人の再教育)が広まりつつあります。また、一時的に仕事から離れることで、自分の価値観や目標を再考し、新たなスキルや興味を発見する時間を確保できる点も注目の理由です。


キャリアブレイクのメリット・デメリット

キャリアブレイクには、企業側と従業員側の双方にメリットとデメリットがあります。以下の表にまとめました。

対象メリットデメリット
企業側– 多様な人材の確保
– 従業員のモチベーション向上
– 研修プログラムの準備などのコスト増
– 人材流出のリスク
従業員側– キャリアの再考
– リフレッシュによる心身のリセット
– キャリアにおける不利な影響の可能性
– 収入の一時的な減少

キャリアブレイクを導入している国の例

キャリアブレイクを導入している国として、イギリスやベルギーが挙げられます。イギリスの大手電気通信企業であるBTグループでは、最大で2年間のキャリアブレイクのための休みを取得可能です。ベルギーでは、「タイムクレジット制度」として運用されており、完全休業かつ在職年数が5年以上の従業員が対象の場合、1か月に526.12ユーロの補助も支給されます。


まとめ

キャリアブレイクは、従業員が自身のキャリアを再考し、新たなスキルを習得するための有益な期間です。企業にとっても、多様な人材の確保や従業員のモチベーション向上といったメリットがあります。一方で、コストや人材流出といったデメリットも存在するため、導入を検討する際は自社の状況を踏まえて慎重に判断することが重要です。