「よしなに」という言葉を聞いたことがありますか
古風で柔らかい印象のある言葉ですが、ビジネスシーンで使っても問題ないのか疑問に思う人も多いでしょう
本記事では、「よしなに」の意味や由来、ビジネスシーンでの正しい使い方、適切な言い換え表現を解説します
「よしなに」とは
「よしなに」とは、相手に対して適切に対応してほしいことを伝える言葉です
「よしなに」の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 意味 | 物事を適切に取り計らうこと |
| 由来 | 古語「よし（良し）」＋「なに（何）」が語源 |
| 使われる場面 | 軽い依頼やお願いをするとき |
この言葉は親しみやすい印象を与える一方で、カジュアルな表現であるため、ビジネスでは注意が必要です
「よしなに」の正しい使い方
「よしなに」は、フォーマルな場面には向かないため、適切な場面を選ぶことが重要です
「よしなに」を使う適切な場面
| 使用場面 | 例文 |
|---|---|
| 親しい同僚への軽い依頼 | 「この件、よしなにお願いできますか」 |
| フランクなメールの結び | 「引き続き、よしなにお願いいたします」 |
| 気心の知れた関係者との会話 | 「何かあれば、よしなに対応してください」 |
カジュアルな場面では使えますが、目上の人やフォーマルな場面では避けたほうがよい表現です
「よしなに」の間違った使い方と注意点
「よしなに」は便利な表現ですが、使い方を誤ると相手に軽すぎる印象を与えてしまうことがあります
「よしなに」を使う際の注意点
| 間違った使い方 | 理由 |
|---|---|
| 上司や取引先への依頼に使う | カジュアルすぎて、失礼な印象を与えることがある |
| フォーマルなメールで使用する | 正式な文書では適切な敬語を使うべき |
| 丁寧さが求められる場面で使う | 「よしなに」は口語的で、誠実さが求められる場面には不向き |
例えば、取引先に対して「案件についてはよしなにお願いします」と伝えると、適当な対応を求めているような印象を与えかねません
「よしなに」の適切な言い換え表現
「よしなに」を使いたい場面では、よりビジネス向きの表現に言い換えると適切な印象を与えることができます
「よしなに」の言い換え表現
| 状況 | 適切な言い換え | 例文 |
|---|---|---|
| 業務を依頼する場合 | 「適切にご対応ください」 | 「この件につきまして、適切にご対応ください」 |
| 柔らかく依頼をする場合 | 「ご調整のほど、よろしくお願いいたします」 | 「スケジュールについてご調整のほど、よろしくお願いいたします」 |
| フォーマルな場面 | 「何卒よろしくお願いいたします」 | 「案件について、何卒よろしくお願いいたします」 |
このように、場面に応じて適切な敬語表現を使うことで、より丁寧で適切な印象を与えることができます
「よしなに」を使ったビジネスメール例
ビジネスメールでは、「よしなに」よりもよりフォーマルな表現を使うことが推奨されます
① 業務を依頼するメール
件名
【案件対応のお願い】
本文
〇〇様
お世話になっております
〇〇株式会社の△△です
本件につきまして、適切にご対応いただけますようお願いいたします
ご不明点がございましたら、お知らせください
何卒よろしくお願いいたします
〇〇株式会社
△△（自分の名前）
② 柔らかく依頼をするメール
件名
【会議の日程調整について】
本文
〇〇様
お世話になっております
会議の日程について、ご調整のほどよろしくお願いいたします
ご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです
どうぞよろしくお願いいたします
〇〇株式会社
△△（自分の名前）
まとめ
「よしなに」は、適切に対応してほしいことを伝えるカジュアルな表現ですが、ビジネスシーンでは使う場面に注意が必要です
「よしなに」のポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| カジュアルな表現である | フォーマルな場面では使わないほうがよい |
| 目上の人には不適切 | 上司や取引先には「何卒よろしくお願いいたします」などに言い換える |
| ビジネスでは丁寧な表現を使う | 「適切にご対応ください」「ご調整のほど、よろしくお願いいたします」などが望ましい |
適切な表現を選び、相手に配慮したビジネスコミュニケーションを心がけましょう
