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KRT法って?メリットとデメリットについて解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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業務の振り返りや課題整理の場で使われる「KRT法(ケーアールティーほう)」は、シンプルながらも効果的なフレームワークとして注目されています。プロジェクトの成果を高めたい、チームの改善点を明確にしたいと考える場面で役立つ手法です。本記事では、KRT法の基本的な構造と活用方法、実施する際のメリット・デメリットについて分かりやすく解説します。

KRT法とは?

定義と概要

KRT法とは、業務やプロジェクトの振り返りを「Keep(続けること)」「Problem(問題点)」「Try(次に試すこと)」の3つの観点から整理する手法です。チーム全体で意見を出し合い、共通認識を高める目的で使用されることが多く、振り返りを円滑に進めるためのツールとして定着しています。

要素意味解説
Keep継続すること良かった点や成功した取り組み
Problem課題・問題点改善すべき内容や失敗事例
Try試すこと次に向けて新たに挑戦する取り組み

KRT法のメリット

メリット解説
思考の整理がしやすいフレームが明確なので、意見を出しやすくなる
チーム内の共通認識が生まれる振り返りを通じて現状の理解が深まり、課題意識が共有される
改善点と成功点をバランスよく扱えるポジティブな面と課題の両面を可視化できるため、前向きな議論が促進される
習慣化しやすいフォーマットが簡単で、継続的な実施が可能
コミュニケーションが活性化するメンバーの率直な意見を引き出しやすく、風通しの良い文化づくりに貢献する

KRT法のデメリット

デメリット解説
表面的な意見に終始しやすい深掘りが不十分だと、単なる感想レベルで終わってしまう
問題の本質にたどり着きにくいProblemの記載が曖昧だと、具体的なアクションにつながりにくい
Tryが実行されない可能性がある施策が決まっても、誰がいつまでにやるのかを明確にしないと形骸化する
ファシリテーターの力量に依存する適切な進行ができないと、形式的な振り返りに終わるおそれがある

KRT法を効果的に活用するためのポイント

ポイント解説
事前にテーマや対象期間を明確にする振り返りの対象が曖昧だと意見が散漫になりやすい
記録を残して次回に活かす可視化された振り返り内容を文書化し、後の改善活動に反映する
Tryに責任者と期限を設ける実行力を高めるために、明確なアクションプランを設計する
定期的に実施するプロジェクト単位や月次で習慣化することで、継続的な改善文化が根づく
全員参加型にする特定の人の意見に偏らず、全メンバーが発言できる場をつくることが重要

まとめ

KRT法は、チームや個人の振り返りを体系的に行うための有効なフレームワークです。成功体験を活かし、課題を見つけ、次の行動につなげるというプロセスが、組織の成長を促します。ただし、形式だけに終わらせず、具体的なアクションにつなげることが成功のカギです。継続的に実施し、改善と挑戦を繰り返す文化を育てていきましょう。