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ハラスメントって?定義と判断基準は?

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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職場での人間関係が原因でストレスを感じたり、不快な思いをしていませんか?その背後には「ハラスメント」が潜んでいる可能性があります。ハラスメントは単なる不快なやり取りではなく、個人の尊厳を傷つけ、職場環境を悪化させる重大な問題です。本記事では、ハラスメントの基本的な定義や種類、判断基準、そして適切な対応方法について詳しく解説します。

ハラスメントの定義とは?

ハラスメントとは、職場において他者に対し精神的・身体的苦痛を与え、不快な状況や働きづらい環境をつくる行為を指します。行為者の意図にかかわらず、受け手が「嫌だ」「不快だ」と感じた時点で、ハラスメントと見なされる可能性があります。

厚生労働省によると、ハラスメントは「労働者の就業環境を害する行為」として明確に定義されており、企業にはその防止義務が課されています。


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ハラスメントの主な種類

種類内容
パワーハラスメント上司などの立場を利用し、精神的・身体的な攻撃を加える行為(例:怒鳴る、無視する)
セクシャルハラスメント性的な言動により、相手を不快にさせる行為(例:身体への接触、性的冗談)
マタニティハラスメント妊娠・出産・育休などに関する不利益な扱いや発言(例:妊娠を理由に降格させる)
モラルハラスメント精神的な嫌がらせや人格否定(例:無視、悪口、陰口など)
ジェンダーハラスメント性別による差別的発言や行動(例:「女には無理だ」などの発言)

その他にも、LGBTQ差別、カスタマーハラスメントなど、現代社会では新たなハラスメントが多様化しています。


ハラスメントかどうかの判断基準

「これはハラスメント?」と感じた時に、判断するための基準は以下の通りです。

判断ポイント内容
行為が継続・反復しているか一度きりでなく、継続的に繰り返されていると判断されやすい
相手に対して優越的な立場か上司から部下、あるいは集団から個人への行為など、力関係に偏りがあるか
被害者が明確に嫌がっているか「やめてほしい」と伝えたにもかかわらず行為が続いているか
就業環境に悪影響が出ているか精神的苦痛により仕事が手につかない、休職や退職に至った場合など

ポイントは、「本人がどう感じたか」が最も重要であり、行為者の「悪気はなかった」は言い訳にならないということです。


ハラスメントを防ぐための組織の取り組み

企業がハラスメントを予防するには、次のような施策が効果的です。

1. 社内規定の整備と明文化

  • ハラスメントの定義・種類・罰則を明記した社内規定を整備する
  • 従業員に定期的に説明会を実施し、ルールを浸透させる

2. 相談窓口の設置

  • 社内外の専門相談窓口を用意し、安心して相談できる体制を整える
  • 匿名でも相談可能な仕組みを設けると、報告しやすくなる

3. 教育・研修の実施

  • 管理職を中心に、ハラスメントに関する研修やロールプレイを行う
  • 無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)に気づく機会を増やす

4. 職場の風土改善

  • 日常的に意見を言いやすい風通しのよい職場づくりを目指す
  • ハラスメントを許さないという価値観を共有する

ハラスメントを受けたときの対処法

万が一、自分がハラスメントを受けたと感じた場合は、次のステップで対応しましょう。

  • 証拠を残す
     日付・内容・相手の名前などを記録したメモやメール、音声などを保存しておく
  • 信頼できる相手に相談する
     上司、人事、社外の相談窓口などに早めに相談することが重要
  • 医療機関の受診も視野に入れる
     心身に異変が出ている場合は、専門機関での診断を受ける
  • 弁護士や労働局に相談する
     社内で解決が難しい場合は、法的な手段も検討する

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まとめ

ハラスメントは、職場の安心・安全を脅かす深刻な問題です。自覚がなくとも、誰もが加害者・被害者になる可能性があるため、正しい知識と判断基準を持つことが必要です。企業は、予防策を講じるだけでなく、社員一人ひとりが声を上げやすい環境づくりを進めることが、長期的な組織の健全化につながります。今こそ、「見て見ぬふりをしない」職場づくりを始めましょう。