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持ち分会社って?概要とメリットについても解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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会社設立を検討する際、「株式会社」以外の選択肢として注目されるのが「持ち分会社」です。特に小規模事業者や家族経営に適した形態であり、設立や運営の自由度が高い点が魅力です。本記事では、持ち分会社の定義と種類、株式会社との違い、そしてそれぞれのメリットについて分かりやすく解説します。自分に合った会社形態を選ぶ参考にしてください。

持ち分会社とは?

出資者全員が経営に関与する会社形態

持ち分会社とは、出資者(社員)が経営に直接関与する会社形態で、会社法上は株式会社とは異なる「人的会社」として分類されます。社員とは、従業員ではなく会社の構成員(出資者)を指します。

項目内容
会社類型合名会社・合資会社・合同会社の3種
経営形態出資者=経営者(株式会社との大きな違い)
法人格あり(法人)
社員の責任会社ごとに異なる(無限責任・有限責任など)

株式会社が「所有と経営の分離」であるのに対し、持ち分会社は「出資と経営の一致」が特徴です。


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持ち分会社の種類と特徴

類型責任の範囲特徴
合名会社社員全員が無限責任最も古い形態。全員が責任を持って経営
合資会社有限責任社員+無限責任社員の混在リスクと責任を分散できる構成
合同会社社員全員が有限責任設立数最多。柔軟な運営と有限責任が魅力

現在では合同会社が主流であり、個人事業主の法人成りにも多く選ばれています。


持ち分会社の主なメリット

メリット解説
設立コストが安い合同会社の場合、約6万円程度で設立可能(株式会社の約3分の1)
会社運営が柔軟定款で自由に経営ルールを設定可能
利益配分の自由度が高い出資比率にかかわらず、働き方や実績に応じた分配が可能
決算公告義務がない公告が不要なため、管理コストを抑えられる
経営スピードが早い少人数での意思決定が可能で、迅速な経営判断ができる

小規模ビジネスや家族経営、パートナー事業に特に向いています。


持ち分会社と株式会社の違い

項目持ち分会社株式会社
経営形態出資者が経営に関与経営者と出資者が分かれる
利益配分定款で自由に設定可能出資比率に応じて配当される
設立費用安価(合同会社の場合)定款認証などで費用が高め
社会的信用やや低め高く、取引先や融資で有利
決算公告義務なしあり(官報公告)
役員任期任期制限なし(合同会社)最長10年の任期が必要

信用力よりも実務の柔軟性を重視する方には持ち分会社が適しています。


持ち分会社が向いている人・事業とは?

向いているケース理由
フリーランス・副業起業者初期費用が抑えられ、自由度が高い経営が可能
家族経営出資者全員が経営に関与できるため意思疎通がしやすい
小規模ビジネス意思決定が迅速でスピード経営がしやすい
特定業種で信頼をすでに得ている場合社会的信用よりも運営効率を優先できる

ビジネスの内容や目的に応じて、会社形態を慎重に選ぶことが成功への近道です。


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まとめ

持ち分会社は、設立コストを抑えつつ柔軟な経営が可能な会社形態であり、特に合同会社は多くの起業家に選ばれています。株式会社との違いを理解したうえで、自身の事業にどの形態が合っているのかを検討することが大切です。初めての起業や小規模なスタートを予定している方にとって、持ち分会社は非常に有効な選択肢となるでしょう。