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OEMって?ODMとの違いは?目的も解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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製造業や小売業の現場でよく耳にする「OEM」や「ODM」。聞いたことはあるけれど、具体的な違いや自社にとってのメリットがわからないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、OEMの定義や目的、ODMとの違いをわかりやすく解説し、自社のビジネスにどう活用できるかを考えるヒントをお届けします。

OEMとは?その基本的な意味と仕組み

OEMの定義

OEMとは「Original Equipment Manufacturer(相手先ブランド製造)」の略で、ある企業が他社のブランド製品を製造することを指します。依頼企業(発注側)は自社ブランドで販売し、製造自体は別の企業(受託側)が行います。

OEMの仕組み

発注企業は製品の企画や設計、販売に集中し、製造コストやリスクを抑えることが可能です。一方、受託企業は製造技術を活かしながら、ブランド力のある企業と取引できるというメリットがあります。

役割区分発注企業(ブランド側)受託企業(製造側)
製品企画・設計行う行わない(仕様に従う)
製造工程行わない担当する
ブランド名自社ブランド表示しない
主なメリット製造コスト削減、品質管理の委託量産体制の強化、販売ルートの拡大

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ODMとの違いは?

OEMと混同されやすいのが「ODM(Original Design Manufacturer)」です。両者の違いは、製品の企画・設計をどちらが担うかにあります。

比較項目OEMODM
製品設計発注企業が行う受託企業が行う
製造受託企業が担当受託企業が担当
ブランド表示発注企業のブランド発注企業のブランド
主な利用場面既存商品に近い仕様で製造を委託する場合技術やノウハウがないが、独自ブランド商品を持ちたい場合

ODMは受託企業が設計から製造まで一貫して行うため、商品企画の知識が少ない企業でも自社ブランド商品を展開できる点が大きな利点です。


OEMの導入目的とメリット

1. 製造コストの削減

自社で工場を持たずに製品を展開できるため、初期投資を抑えつつスピーディーな事業展開が可能です。特に中小企業にとっては、大きな資本を持たずに新規参入できる手段となります。

2. 自社のブランド力を強化できる

製品の品質や信頼性をOEMパートナーに委ねることで、自社ブランドの価値を高めることができます。製造に専念できる企業との提携で、製品のクオリティを一定以上に保つことが可能です。

3. 業務効率の向上

製造ラインや工場管理、人材育成などにリソースを割く必要がなく、マーケティングや販促活動に注力できます。結果的に全体の業務効率を高められるメリットがあります。

導入目的詳細説明
コスト削減設備投資・人件費の負担を軽減できる
品質保証専門メーカーと提携することで安定した製品供給が可能
自社リソース最適化商品企画・販売戦略に集中できる

OEM活用時の注意点

1. 品質管理の徹底

製造を外部に任せるため、設計通りの品質を確保するための管理体制や仕様書の明確化が必要です。検品体制や製造工程のチェックも重要なポイントです。

2. 知的財産権の管理

製品の設計や技術に関わる知的財産権を誰が保有するのか、事前に契約で明確にしておくことがトラブル防止につながります。

3. サプライチェーンのリスク対応

災害や国際情勢などによりOEM先の製造が停止した場合、自社の販売にも大きな影響が及びます。複数の製造先を確保するなど、リスク分散が求められます。


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まとめ

OEMは、自社のブランドで製品を展開しながら、製造は専門企業に委託することで、コスト・品質・効率のすべてを両立できる有効な手段です。ODMとの違いを正しく理解したうえで、自社の戦略に合った活用を進めることで、競争力のある商品展開が可能になります。導入の際には、品質や契約面でのリスク管理にも十分配慮しながら、長期的なパートナーシップを築いていきましょう。