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損益計算書って?ポイントと見方について解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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企業の経営状況を把握するために欠かせない「損益計算書」。名前は知っていても、具体的にどのような情報が載っていて、どう読み取ればいいのかがわからない方も多いのではないでしょうか。この記事では、損益計算書の基本的な構成や読み方のポイント、企業分析に役立てるための視点について、初心者にもわかりやすく解説します。

損益計算書とは?基本構造と目的を理解しよう

損益計算書の定義

損益計算書(英語表記:Profit and Loss Statement)は、一定期間における企業の収益と費用を記録し、その期間の「もうけ(利益)」を明らかにする財務諸表です。一般的に、1年間の経営成績を示すために用いられます。

作成の目的

損益計算書の主な目的は、経営者や投資家、金融機関などが「企業がどのくらい稼いでいるか」「利益はどこで生まれているか」を判断する材料を提供することです。

項目内容
対象期間主に1年間(会計年度)
記載される内容売上、売上原価、販売費、一般管理費、営業外損益、特別損益など
利用者経営者、投資家、金融機関、税務署など
目的利益の把握、経営改善の指標とする

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損益計算書の構成項目と意味

損益計算書は、上から下へと5つの利益の段階を追う形式で構成されています。それぞれの項目は、企業の収益性や経営効率を読み解く鍵となります。

項目名内容と意味
売上高商品やサービスを販売して得た総収入
売上原価売上を得るために直接かかった原材料費や仕入れコスト
売上総利益売上高から売上原価を引いた利益(粗利益)
販売費及び一般管理費広告費、人件費、光熱費などの販売活動・管理活動にかかる費用
営業利益売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた利益(本業のもうけ)
営業外収益・費用金融収益や利息支払、為替差損益など、本業以外の収益と費用
経常利益営業利益に営業外収益と費用を加減した利益(企業の通常活動からのもうけ)
特別利益・損失一時的・例外的な収益や損失(固定資産売却益、災害損失など)
税引前当期純利益経常利益に特別損益を加味した利益
法人税等税金関連費用
当期純利益最終的に企業が得た純粋な利益

損益計算書の読み方と注目ポイント

1. 営業利益で本業の実力を確認する

営業利益は本業による儲けを表すため、企業の実力を示す重要な指標です。売上高と比較し、「営業利益率」を算出することで、収益性の高さを数値で把握できます。

2. 経常利益で安定性を判断

経常利益は、金融収支なども含んだ企業全体の利益水準を示します。この数字が安定しているかどうかで、長期的な経営の堅実さが判断できます。

3. 当期純利益は企業の最終成績

最終的に株主へ還元される利益が当期純利益です。この数字が黒字であることはもちろん、前年と比べてどう推移しているかを見て、企業成長の度合いを評価できます。

利益の種類チェックポイント
営業利益売上とのバランス、過去比での増減
経常利益金融収支や為替の影響が出ていないかの確認
当期純利益株主への還元可能性、企業成長の指標となるか

初心者でも使える!損益計算書分析のコツ

利益率の計算に注目

売上高に対する利益の割合を表す「利益率」を活用することで、異なる規模の企業間でも比較がしやすくなります。たとえば「営業利益率」や「純利益率」は、企業の効率性を端的に示す指標です。

複数年比較で傾向をつかむ

1年だけの数値では判断しづらい場合は、過去3〜5年分の損益計算書を比較して、売上や利益の推移を追うと良いでしょう。増収増益を継続しているか、急激な変化がないかを確認することで、企業の安定性が見えてきます。


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まとめ

損益計算書は、企業の経営状況を数字で把握できる重要な資料です。各利益項目の意味と相互関係を理解することで、経営判断や投資判断に役立つ情報が得られます。利益率の分析や複数年比較といった視点を取り入れ、経営の健全性や収益性を見極める力を身につけましょう。