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オンボーディングとOJTの違いは?それぞれの目的について解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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新入社員の受け入れにあたってよく耳にする「オンボーディング」と「OJT」。どちらも新人教育の場面で使われる言葉ですが、意味や目的には明確な違いがあります。本記事では、オンボーディングとOJTの定義や役割、実施内容の違いについて表を用いながら分かりやすく解説します。

オンボーディングとは?

組織への定着と文化理解を促すプロセス

オンボーディングとは、企業に新たに加わった社員が職場に馴染み、スムーズに業務を開始できるようにするための一連の受け入れ施策です。主に、企業文化の理解や人間関係の構築、業務理解の支援を目的としています。

項目内容
目的組織への早期定着、モチベーションの維持、離職防止
実施対象新卒・中途を問わず、企業に新たに入ったすべての社員
実施内容オリエンテーション、社内制度紹介、チーム紹介、業務の全体像理解支援
期間入社後1週間〜3か月程度(企業によって異なる)
担当人事部、部署責任者、メンターなどチーム全体で対応することが多い

オンボーディングの成功は、早期のパフォーマンス向上と長期的な定着につながるため、重要な組織施策の一つといえます。


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OJTとは?

実務を通じてスキルを育てる教育手法

OJT(On the Job Training)は、日常業務を行いながら業務スキルや知識を習得する教育方法です。指導者(先輩社員や上司)が現場で直接指導し、仕事を通じて「実践的に学ばせる」ことがポイントです。

項目内容
目的実務スキル・知識の定着、即戦力化
実施対象業務を行う上で知識や経験が不足している社員(主に新人)
実施内容実務の実演、同行営業、作業指導、フィードバックなど
期間数週間〜半年程度(育成目標によって変動)
担当配属先の上司、教育担当者、先輩社員などがマンツーマンで対応することが多い

OJTは単なる「仕事の手伝い」ではなく、教育目的を持った意図的な指導である点が重要です。


オンボーディングとOJTの違いとは?

目的とアプローチの違いに注目

両者は新人教育という共通点を持ちながらも、その目的や手法、実施体制において明確に異なります。

項目オンボーディングOJT
教育の目的企業文化への適応、職場への定着支援実務スキルの習得、業務遂行力の向上
実施タイミング入社直後〜初期フェーズ業務に慣れ始めた段階〜一定期間
教育内容組織説明、制度理解、人間関係構築実務操作、判断基準、業務フロー、技術など
指導者・関与者人事、マネージャー、チーム全体主に直属の上司・先輩社員
教育方法オリエンテーション、座談会、研修プログラムなど同行、実演、逐次指導、実地フィードバック
成果の測定方法社員アンケート、定着率、早期離職の有無など実務習得状況、KPIの進捗、担当可能業務の範囲など

このように、オンボーディングは「組織に馴染ませる」フェーズ、OJTは「業務を任せられるようにする」フェーズと位置づけると理解しやすいです。


両者を連携させることで教育効果を最大化

切り離すのではなく「連動」させる設計が重要

オンボーディングとOJTはどちらか一方で完結するものではなく、段階的かつ連携させることが理想です。

教育段階実施すべき内容の例
入社初日〜1週間オリエンテーション、制度説明、社内ツールの使い方、配属部署紹介など(オンボーディング)
1週間〜1か月仕事の全体像理解、OJT計画作成、担当業務の習得開始(オンボーディング→OJTへの移行)
1か月〜3か月実践OJTの実施、定期的な進捗確認とフィードバック
3か月以降自立支援、業務責任の拡大、キャリア面談などの継続的サポート

このように、フェーズに応じて役割を分けつつ、補完し合う仕組みが効果的な教育につながります。


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まとめ

オンボーディングとOJTは、新入社員を早期に戦力化させるための重要な手法ですが、目的や内容は明確に異なります。オンボーディングで組織への安心感と全体像をつかませ、OJTで実務スキルを定着させることが理想の教育設計です。それぞれを正しく理解し、段階的に連携させることで、新人の定着率と成長スピードを大きく高めることができます。