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事業ライフサイクルには4つの時期がある?それぞれについて解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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どの企業や事業にも「始まり」があり、「成長」し、やがて「成熟」し、「衰退」を迎えるという流れがあります。この流れを「事業ライフサイクル」と呼び、各ステージに適した戦略や対応が求められます。本記事では、事業ライフサイクルの4つの時期と、それぞれの特徴や経営上のポイントを分かりやすく解説します。

事業ライフサイクルとは何か

事業ライフサイクルとは、企業や商品、サービスなどの事業がたどる成長と変化の段階を示す概念です。これらのサイクルは、時間の経過とともに以下のような4つの時期に分類されます。

ステージ名特徴経営上のポイント
創業期事業立ち上げ直後。試行錯誤の連続商品・サービスの価値検証、市場ニーズ確認
成長期売上・顧客が急増し、事業が拡大する時期組織整備、資金調達、競争優位の確立
成熟期売上が安定し、成長が鈍化するコスト管理、新規事業開発
衰退期売上が減少し、収益性が低下する事業再構築、撤退判断、新分野参入

それぞれの段階において、企業は異なる課題と戦略を求められます。


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創業期(スタートアップフェーズ)

創業期は、事業の立ち上げ直後から、ある程度の顧客を獲得するまでの時期を指します。

特徴内容
リソース不足人材・資金・情報すべてが限られており、効率の良い運用が求められる
商品・サービスの検証段階市場とのフィット感を確かめる「プロダクトマーケットフィット」が重要
試行錯誤の連続ビジネスモデルやターゲットを変えながら事業を調整する

この段階での焦点は、「ニーズに応える商品か」「継続的な収益が見込めるか」の見極めです。無理な拡大よりも、小さな成功を積み上げることが重視されます。


成長期(スケールフェーズ)

成長期は、商品やサービスが市場に受け入れられ、急速に売上や顧客が増加する時期です。

特徴内容
顧客数・売上の拡大口コミ・広告・販売力によって急成長を遂げる
組織の整備・分業の必要性経営者一人では対応しきれず、部門構築や人材採用が必要となる
資金ニーズの増加拠点拡大・在庫増加・広告費などで運転資金が急増する
競争環境の変化類似商品や新規参入企業が現れ、差別化戦略が必要になる

この時期の課題は、「どれだけ効率よく拡大できるか」「利益を成長に再投資できる体制を構築できるか」にあります。


成熟期(安定フェーズ)

成熟期は、市場に定着し、安定した売上と利益を維持する時期です。一方で、成長が鈍化し、新たな戦略が求められる段階でもあります。

特徴内容
売上の横ばい傾向市場の飽和や競争激化により、新規顧客の獲得が難しくなる
コスト削減が重要売上増が見込めない中で、利益維持のために内部効率を高める必要がある
新事業の模索現状維持では将来的に衰退するため、イノベーションや新分野参入が重要
ブランド維持の戦略知名度を活かした信頼性維持がカギとなる

この時期に新たな挑戦を始められるかどうかが、次の衰退期を回避する鍵となります。


衰退期(リストラ・転換フェーズ)

衰退期は、売上や利益が減少し、事業継続が困難になってくる段階です。ただし、正しい判断と対応で再生のチャンスもあります。

特徴内容
売上・利益の減少顧客の離反、競争力の低下、製品の陳腐化が進行
組織のモチベーション低下従業員の退職や生産性低下などが起こりやすくなる
事業再構築か撤退の判断が必要赤字事業の見直しや撤退、他分野への資源再分配などが求められる
再生戦略の模索他社との提携、新規事業へのシフトで再成長の可能性を探る

この時期に重要なのは、感情ではなくデータと戦略に基づいた経営判断です。


事業ライフサイクルを意識した経営の重要性

事業ライフサイクルは、以下のような経営上の判断材料になります。

  • 成長段階に応じた戦略変更
     創業期にはニーズ検証、成長期には拡大戦略、成熟期には安定化、衰退期には再構築が必要です。
  • 人材・組織設計の基準
     段階ごとに必要な人材のスキルやマネジメント方法も異なります。
  • 資金調達・投資判断
     拡大か撤退かを見極めるためのタイミング把握に役立ちます。

ライフサイクルのどの位置に自社がいるかを把握することで、的確な意思決定ができるようになります。


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まとめ

事業ライフサイクルは「創業期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つに分かれ、それぞれのステージにおいて必要な戦略や経営判断は異なります。

企業経営においてこの流れを正しく理解し、変化に対応できる柔軟性を持つことが、長期的な成長と安定経営のカギです。現在の自社がどの段階にあるのかを把握し、次のステップに備えた準備を進めていきましょう。