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知らないとやばい?暴力団排除事項とは何か、企業が知っておくべきポイントを解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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取引先との契約書や企業間取引に登場する「暴力団排除事項」。見過ごしがちなこの文言には、重大な意味と法的効力が含まれています。暴力団や反社会的勢力との関係を断つことは、企業の信用を守るうえで欠かせません。本記事では、暴力団排除事項の基礎知識から、違反時のリスク、企業が講じるべき対策までを詳しく解説します。

暴力団排除事項とは?

反社会的勢力との関係を契約で遮断する条項

暴力団排除事項とは、企業や個人が契約を結ぶ際に、「相手が暴力団やその関係者でないこと」「今後も関わりを持たないこと」を明記する文言のことを指します。

この条項は、次のような趣旨を持っています。

  • 暴力団などの反社会的勢力が経済取引に入り込むことを防止
  • 契約相手が暴力団関係者であると発覚した場合の契約解除を可能にする
  • 関与が発覚した場合、損害賠償や刑事責任の対象になることを周知する

契約書に記載されていなくても、企業活動においてこの考え方は基本となりつつあります。


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なぜ暴力団排除事項が必要なのか?

企業の社会的信用を守るために不可欠

暴力団と関係のある企業と取引してしまうと、自社も「反社会的勢力と関係している」とみなされる可能性があります。以下のようなリスクが現実に起こりえます。

リスク項目内容
信用低下顧客・取引先からの信頼を失う恐れ
銀行との関係悪化金融機関が取引停止や口座凍結を行うことがある
風評被害ネットやSNSで拡散し、企業イメージが毀損される
法的責任損害賠償請求や契約違反として訴えられる可能性
行政からの指導・排除公共事業や補助金対象から除外されることも

このような被害を防ぐため、契約段階での「リスク遮断」が重要となります。


暴力団排除事項の内容例

一般的に含まれる条項の構成

契約書に記載される暴力団排除条項の主な内容は、以下のように分類されます。

項目内容例
宣誓条項自分自身が暴力団ではないと誓約する
関係断絶条項暴力団と過去・現在・将来にわたり関係を持たない
契約解除条項反社会的勢力との関与が判明した場合、即時契約解除可能
損害賠償責任の明記関与によって生じた損害は全て賠償する責任を負う

これらは主に不動産契約、業務委託契約、取引基本契約などに組み込まれています。


実際に該当する反社会的勢力とは?

暴力団以外にも広がる「反社会的勢力」の定義

暴力団排除事項における「反社会的勢力」は、暴力団だけに限定されません。以下のような団体・個人も対象となります。

  • 暴力団組員、準構成員
  • 暴力団関係企業
  • 社会運動等標榜ゴロ
  • 特殊知能暴力集団(いわゆる総会屋など)
  • 指定暴力団と関係のある元構成員や支援者
  • 暴力的要求を行う個人・団体

また、取引先が反社会的勢力と「知らずに関わっていた」場合も、同等のリスクを伴うため、事前の調査と誓約が重要です。


企業が講じるべき具体的な対策

「知らなかった」では済まされない時代に

企業が暴力団排除事項を形骸化させず、実効性ある体制とするには、以下の対策が求められます。

対策項目解説
契約書への記載全ての取引先に暴力団排除事項の明文化を徹底する
反社チェックの実施反社会的勢力排除を目的とした調査(反社スクリーニング)を定期的に行う
社内研修の実施全社員が反社会的勢力との関わりを持たない意識を浸透させる
外部専門家との連携弁護士・リスク管理会社などと情報連携を図る
通報制度の整備内部通報制度により不審な関与を早期発見する体制を構築する

形式だけの対策ではなく、「実際に行動し、証拠を残す」ことが企業防衛に直結します。


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まとめ

暴力団排除事項は、企業が取引リスクを未然に防ぎ、社会的信用を守るための重要な武器です。単なる文言ではなく、企業としての姿勢と責任を示す証拠であり、今やあらゆる業種で必須の要素となっています。

契約の際にしっかりと確認し、組織としての防犯・防衛意識を高めておくことが、法令遵守とともに健全な経営を支える土台となるでしょう。