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法人カードのポイントは個人で利用可能?注意点も解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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法人カードを利用して貯まるポイント。これを会社代表者や社員が個人で使っても問題ないのでしょうか?今回は、法人カードのポイントに関する基本知識と、実際に個人利用できるのかどうか、さらに注意すべき法的・税務的なリスクについても詳しく解説します。

法人カードのポイント制度とは?

ビジネス利用でも「ポイントが貯まる」

法人カードは、法人や個人事業主が経費決済などに使用するクレジットカードです。多くのカードでは、個人カードと同様にポイント還元制度が導入されており、利用額に応じてポイントが付与されます。

一般的な還元率は0.5%〜1.0%程度で、以下のような場面で利用金額に応じてポイントが貯まります。

  • オフィス用品の購入
  • 出張費・交通費の支払い
  • サブスクリプション契約(クラウドツールなど)
  • 光熱費や通信費の決済

法人カードのポイント還元の仕組み一覧表

使用用途ポイントの対象になるか
オンラインツールの利用
公共料金の支払い
現金引き出し×
税金や社会保険料一部対象外の場合あり

つまり、業務に必要な支払いを法人カードに集約すれば、自然とポイントが貯まっていく仕組みです。


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法人カードのポイントを個人で使ってもよいのか?

原則として「会社の資産」として扱うべき

法人カードで貯まるポイントは、カード契約上の名義が「法人」や「個人事業主」である場合、原則として会社に帰属するものと考えるのが妥当です。

しかし、実際には以下のように扱われるケースもあります。

  • 経費精算が明確で、業務に支障がない範囲で個人利用が黙認されている
  • 中小企業や個人事業主が、自身の報酬の一部としてポイント利用をしている

特に個人事業主であれば、プライベートと事業の境界が曖昧になりがちなため、実務上は自由に使っているケースも多いです。

一方、法人の場合には注意が必要です。無断で私的に使用すると、次のような問題が発生する可能性があります。

  • 背任行為や横領と見なされるリスク
  • 従業員による不正利用の温床になる
  • 会計処理上の整合性が取れなくなる

法人カードのポイントを個人利用する際の注意点

税務上のリスクや社内ルール違反に注意

法人カードのポイントを個人で使う場合には、明確なルールを設けておかないとトラブルにつながります。

注意すべき主なポイント

  • ポイントは「経済的利益」として課税対象になることがある
     → 事業主が私的に使えば、雑所得として申告が必要な場合もある
  • 従業員が私的に利用すると不正と見なされる可能性が高い
     → 社内ルールで「ポイントは会社が管理する」と定めておくことが望ましい

ポイントの個人利用における注意点一覧

注意点項目内容
税務上の処理私的利用分は所得扱いになることがある
社内ガバナンスの問題従業員間の不公平感や不正の温床になる可能性あり
利用記録の不透明さ経費の証拠としての信頼性が損なわれる可能性

適切に管理されていない場合、法人税調査などで指摘を受けるリスクもあるため、慎重に運用する必要があります。


ポイントの活用方法と運用ルールの整備

会社全体での運用を前提にルール化を

法人カードのポイントは、会社としての福利厚生や備品購入などに活用する形が最もスムーズです。たとえば以下のような用途が考えられます。

  • 社員用の備品購入(文房具、飲料など)
  • 社内イベントや景品としての活用
  • 年度末の経費調整に使う

ポイント利用のルールを決めるときのポイント

  • 誰が、どのタイミングで、何に使えるかを明文化する
  • 会計処理上、記録が残る形で使用する
  • 個人使用を認める場合は上限や対象者を限定する

法人カードポイント運用ルール例表

項目設定例
管理者経理部または代表者が一元管理
使用対象事務用品、社内イベント費用など
個人利用許可原則禁止、許可する場合は書面で同意

このようにルールを整備することで、トラブルの防止とスムーズな運用が実現できます。


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まとめ

法人カードで貯まるポイントは、あくまで会社の資産として扱うのが基本です。とはいえ、個人事業主や中小企業では一定の自由度を持って活用されているのも事実です。

重要なのは、利用目的やルールを明確にし、不正やトラブルのリスクを事前に排除すること。ポイントも資産の一部と捉え、会社の利益につながるように活用しましょう。