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経費で落ちるものの条件って?注意点を解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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事業を営むうえで「この支出は経費として落とせるだろうか」と不安になった経験がある方は多いでしょう。実際には、経費として計上できるもの・できないものには明確な条件があります。この記事では、経費で落ちるための基本的な要件と、申告時に押さえておきたい注意点をわかりやすく解説します。

経費として認められるための基本条件

「事業関連性」と「必要性」がカギ

経費として支出を認めてもらうためには、大きく次の2つの条件を満たす必要があります。

  • 事業を行ううえで 直接・間接に必要な支出 であること
  • 金額や内容が 常識的な範囲 に収まっており、私的利用が明らかに混ざっていないこと

例えば、自宅兼事務所で使う通信費の場合、プライベートでの使用も混在していれば「按分(わける)計上」が求められます。
また、領収書や契約書などの証拠書類が整っており、支出が その年度に発生していること を確認できることも重要です。

落ちるもの/落ちないものの違い

経費として認められやすい支出経費として認められにくい支出
事業用パソコン購入、業務用通信回線契約、出張交通費個人的な旅行費用、家庭用家電、明らかに私用の部分が大きい支出

このように「支出が事業目的で使われたか」「私的利用がどの程度か」を基準に判断されます。


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注意すべきポイントと実務での対策

頻出ミスとその回避方法

  • 領収書を保存せず、証拠が不十分になる
  • 事業用途と私用用途の区別があいまいで、税務調査時に認められない

このようなリスクを避けるには、日常から記録を整えておくことが有効です。
たとえば、出張に行った場合には「どこへ」「何のために」「どのくらい費用がかかったか」をメモしておくことで、事業関連性を説明しやすくなります。

按分・資産扱いなど特殊なケースの管理

ケース対応ポイント
自宅兼用の家賃・光熱費事業部分と私用部分を合理的な割合で按分して計上する必要がある
高額な設備取得(耐用年数のある資産)購入金額が一定以上であれば一括経費ではなく、減価償却として複数年に分けて計上する

按分や資産扱いを誤ると「経費で落ちると思っていたのに認められなかった」といったトラブルにつながるため、設定ルールと記録体制を整えておきましょう。


経費計上にあたっての実務チェックリスト

  • 支出の目的が「事業の収益獲得・維持」のためであるかを明確にする
  • 領収書・請求書・明細書を保存し、補足メモを添えておく
  • 支出が発生した年度に計上できるか(発生主義・支払主義の確認)
  • 私用と業務用が混在している場合は按分して合理的に区分する
  • 高額資産の場合は、資産取得として処理すべきか、減価償却を適用すべきかを判断する

これらを習慣化することで、急な税務調査でも落ち着いて対応できる体制が整います。


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まとめ

「この支出を経費で落とせるかどうか」は、事業関連性・必要性・資料整備・私用との区別という複数の観点で判断されます。誤った申告は追加税や重加算税の対象になる可能性もあるため、支出をしたら「何のため」「どのくらい」「誰が使ったか」を記録し、ルールを決めておくことが安心です。
適切な経費計上は節税だけでなく、事業の収支を正しく把握するうえでも重要です。毎年の申告を前に、支出の整理と準備を進めておきましょう。