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帳簿の種類は?書き方も解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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帳簿は事業における「お金の動き」を記録するために不可欠な存在です。税務署への申告や資金繰りの把握だけでなく、経営の意思決定においても大きな役割を果たします。本記事では、帳簿の基本的な種類から、その書き方、誰にどの帳簿が必要なのかまで、初心者にも分かりやすく解説します。

帳簿とは何か

事業活動の証明となる重要書類

帳簿とは、事業で発生した売上や支出、仕入、経費などの取引内容を記録する書類です。確定申告の際には帳簿の保存と提示が求められ、適切な帳簿がないと税務調査の際に不利になる可能性があります。また、帳簿は単なる「記録」ではなく、経営の透明性を高める役割も果たします。

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帳簿には2種類ある

複式簿記と単式簿記の違い

帳簿には大きく分けて2つの種類があります。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。

種類内容主な利用者
複式簿記すべての取引を「借方」と「貸方」に分けて記録する方式。収支と財産の両面を正確に把握可能法人・青色申告者(控除額が大きい)
単式簿記入金と出金などの現金の流れのみを記録する簡易方式白色申告者・小規模事業者

青色申告を選択する個人事業主や法人は、基本的に複式簿記が求められます。一方、白色申告や小規模な副業などでは単式簿記でも対応可能です。

主な帳簿の種類一覧

どんな帳簿が必要なのかを把握しよう

帳簿と一口にいっても、実際にはいくつかの種類が存在します。代表的な帳簿を以下に整理します。

帳簿名内容使用タイミング
総勘定元帳全取引を科目ごとに整理して集約する帳簿。帳簿の中核月次・年次での集計
仕訳帳日々の取引を時系列で記録する帳簿。複式簿記では必須日々の記録
現金出納帳現金の収支のみを記録。小規模事業に適している日々の記録
預金出納帳銀行口座の入出金を記録入出金があった日
売掛帳・買掛帳売掛金・買掛金の管理に使う売買発生時

これらの帳簿は用途に応じて使い分けが必要であり、重複して記録することで相互に確認が取れる仕組みとなっています。

帳簿の書き方の基本

ルールと記載内容をおさえて正確に記録する

帳簿を作成する際には、最低限以下の要素を必ず記録しましょう。

  • 日付
  • 取引内容(何を・誰と)
  • 金額(収入または支出)
  • 勘定科目(売上・雑費・通信費など)
  • 支払方法(現金・振込・クレジットなど)

複式簿記では、上記に加え「借方」「貸方」の概念が必要です。これらが正しく記録されることで、正確な財務状況が把握できるようになります。

帳簿作成に役立つツールや方法

手書きだけでなく、デジタルでも管理可能

帳簿は手書きでもエクセルでも作成できますが、最近ではクラウド会計ソフトの利用が広まっています。特に複式簿記を採用する場合、ソフトウェアを活用することで入力ミスや集計漏れを防げます。

帳簿作成の方法を比較した表は以下の通りです。

方法特徴向いている人
手書き自由度が高いが、集計や修正が面倒簡単な収支記録をしたい人
エクセル関数やテンプレートで管理しやすい初心者〜中級者
クラウド会計ソフト自動仕訳・連携機能が充実青色申告を考える人、法人

自分の業種や記録量に応じて最適な方法を選びましょう。

帳簿をつける義務がある人とは

法人と個人事業主では義務内容が異なる

帳簿をつける必要があるのは、基本的には次のような人です。

  • 法人(株式会社・合同会社など)
  • 青色申告をする個人事業主
  • 白色申告でも一定の収入がある事業者(事業所得や不動産所得がある)

帳簿は税務署からの提出を求められる可能性があるため、少なくとも7年間の保存が必要です。青色申告をしている場合には、最大65万円の控除を受ける条件として帳簿の提出が求められます。

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まとめ

帳簿は、ただのお金の記録ではなく、経営の状況を「見える化」し、事業を安定させるための重要なツールです。帳簿の種類や書き方を理解し、自分に合った方法で正しく記録を続けることで、節税にもつながり、経営の改善にも役立ちます。初心者であっても基本をおさえて取り組めば、帳簿は決して難しいものではありません。正しい知識を持って、帳簿と上手に付き合っていきましょう。