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与信って?管理方法について解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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企業取引において「与信(信用取引の枠)をどう管理するか」は、売掛金の回収リスクを抑えるために極めて重要です。この記事では、与信の基本概念から管理手法、実践すべきポイントまでをわかりやすく解説します。経営者や管理部門の方は必ず押さえておきたい内容です。

与信とは何か

「与信(信用供与)」とは、相手先に対して代金を後払いで取引を行う際に許容する信用限度額や支払い条件を設定することです。つまり、売掛や手形などの形で、企業が取引先に信用を与えているわけです。

取引先が支払い不能となった場合、売掛金が不良債権化するリスクがあります。したがって、与信管理は企業のキャッシュフローを守るために必須のプロセスと言えます。


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与信管理を行う目的

与信管理には、主に以下のような目的があります。

  • 売掛債権の回収不能・支払い遅延などのリスクを低減する
  • 健全な取引関係を維持しつつ、企業の資金繰りを安定させる

どちらも、企業経営の基盤を守るための重要な役割を担っています。


与信管理のプロセスと手法

与信管理には段階的なプロセスが存在し、それぞれに実践的な手法があります。以下にステップと代表的な実施内容を整理します。

ステップ実施内容
取引先の信用調査財務諸表・業績・支払い履歴などから信用力を評価
与信枠の設定・モニタリング支払可能性に応じて信用限度額・支払い条件を決定し、定期的に見直す

このようなプロセスを確立することで、企業は予期せぬ支払い遅延や債権回収不能による損失を抑えられます。


与信管理で押さえるべきポイント

与信管理を効果的に運用するためには、以下のようなポイントが重要です。

  • 社内に明確な与信ポリシーを策定し、取引開始前に必ず審査を通す
  • 定期的に取引先の状況をチェックし、信用状況が悪化していれば取引条件を見直す

これらの仕組みを社内業務として組み込むことで、与信管理は「やるべき手続き」から「継続的なリスク管理」の仕組みへと変わります。


与信管理を実践するための具体策と注意点

実際に運用する際には、以下のような具体策と注意点があります。

  • 売掛金の回収状況を定期的に可視化し、滞留が長期化している取引先を早期に特定する
  • 取引開始から一定期間で信用枠を拡張しながら、成果・支払い遅延状況をモニタリングする

注意点としては、信用調査が不足していれば支払い遅延リスクが高まる反面、厳し過ぎる与信枠設定では取引機会を逸してしまう可能性があります。バランスをとることが鍵となります。


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まとめ

与信管理は企業の取引を安全かつ健全に進めるための必須プロセスです。信用調査、与信枠の設定・監視、取引条件の見直しといった流れを社内に定着させることで、売掛金の回収リスクを抑え、資金繰りを安定させることができます。

ただし、与信を管理することは「信用を制限する」ということではなく、「信頼を基盤に安心して取引を進める仕組み」を作ることです。取引先との良好な関係を維持しながら、リスクをコントロールできる体制をぜひ整えてください。