, 社内研修は無駄?無駄にしないためのポイントを詳しく解説! | ビズスキルDX

社内研修は無駄?無駄にしないためのポイントを詳しく解説!

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

詳しく見る

社内研修は本当に無駄なのか?

社内研修は、従業員のスキルアップや組織の成長を目的として実施されますが、現場では「時間の無駄」「効果が感じられない」といった声が聞かれることも少なくありません。これは、研修の内容が実務に活かされていなかったり、受講者のモチベーションが低かったりすることが主な原因です。研修の目的や内容が不明確なまま実施されると、受講者は学んだことを日常業務にどう結びつければよいか分からず、結果として「無駄な時間」と感じてしまうのです。

しかし、社内研修自体が無駄というわけではありません。むしろ、適切な設計と運営が行われていれば、研修は組織の強化や従業員の能力向上に大いに役立つものです。では、社内研修を無駄にしないためにはどのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。今回は、効果的な社内研修のための具体的なポイントを詳しく解説します。

社内研修が無駄になりがちな理由

1. 目的やゴールが曖昧

研修の目的が明確でないと、受講者は「なぜこの研修を受けるのか」「どのように活かせばよいのか」が分からず、学びに対するモチベーションが低下します。また、ゴールが設定されていない研修は、受講後に何を達成すべきかが不明確で、受講者が習得した内容を実践に結びつけることが難しくなります。目的が曖昧なまま研修を行うことは、単なる「時間の浪費」につながりやすいのです。

2. 実務に直結しない内容

研修の内容が現場の実務に直結していない場合、学んだスキルや知識を活かす場面がないため、受講者は研修を「無駄」と感じやすくなります。特に、理論的な話が多く、具体的な事例や演習がない研修は、実際の業務にどう応用すればよいのかが見えにくく、習得したスキルが日々の業務に生かされないまま終わってしまうことが多いです。

3. 受講者のモチベーション不足

受講者自身が学びに対して前向きでない場合、どんなに良い研修であっても効果は半減してしまいます。受講が強制的である場合や、研修の内容が自分の仕事に関係がないと感じている場合、受講者は学びに意欲を持てず、結果として「無駄な時間」と感じてしまいます。研修への参加意識が低いままでは、学んだこともすぐに忘れ去られてしまうでしょう。

4. フォローアップが不十分

研修後のフォローアップが不十分だと、受講者が学んだことを日常業務で実践する機会がないまま、時間が経つにつれて内容を忘れてしまいます。研修は一度学ぶだけでは不十分であり、定期的な復習や実践を通じて習得したスキルを定着させることが必要です。フォローアップがないと、受講者がせっかく学んだことを業務に反映できず、研修の効果が薄れてしまいます。

社内研修を無駄にしないためのポイント

1. 目的とゴールを明確に設定する

研修を無駄にしないためには、まず研修の目的とゴールを明確に設定することが重要です。何を学ぶのか、なぜそれが必要なのかを具体的に示すことで、受講者は自分の業務にどのように役立つかを理解しやすくなります。また、研修のゴールを達成するために必要なスキルや知識を明確にすることで、受講者のモチベーションが高まり、研修の効果を最大化することができます。

具体例
  • 研修前に「この研修で何を身につけるか」「受講後にどのような行動を期待するか」を明示する。
  • 研修後の目標達成度を評価するためのチェックリストやテストを用意し、受講者が自身の成長を実感できるようにする。

2. 実務に直結した内容を取り入れる

研修の内容は、現場の実務に直結するものでなければなりません。具体的な事例や演習を通じて、受講者が学んだことをすぐに実践できるようにすることが大切です。また、受講者が日常の業務で直面する課題に対応できるような内容を組み込むことで、学びが業務に活かされやすくなります。

具体例
  • 研修中に実際の業務をシミュレーションした演習を行い、受講者がすぐに実践できるようなスキルを身につけさせる。
  • グループディスカッションやワークショップを通じて、受講者が自分の業務に当てはめて考える機会を提供する。

3. 受講者のニーズに合わせた研修設計

受講者のレベルやニーズに合わせた研修設計を行うことも重要です。受講者の業務内容や役職に応じて、必要なスキルを学べるようにカスタマイズされた研修を提供することで、受講者の満足度と学習効果が向上します。研修前に受講者のニーズをヒアリングし、それに基づいて研修内容を調整することが効果的です。

具体例
  • 研修前にアンケートを実施し、受講者が学びたいテーマやスキルを把握する。
  • 新入社員向けと管理職向けで異なるプログラムを用意し、各層のニーズに応じた内容を提供する。

4. フォローアップ研修や実践の場を設ける

研修が終わった後も、学んだことを忘れないようにフォローアップ研修を実施したり、実践の場を提供することが大切です。受講者が学んだ内容を業務で試し、その成果を報告できる場を設けることで、研修の効果が持続します。また、定期的な復習や学びの振り返りを行うことで、スキルの定着を図ることができます。

具体例
  • 研修後の1か月後や3か月後にフォローアップセッションを行い、受講者が学びをどのように実践しているかを確認する。
  • 受講者同士で学んだことを共有するグループミーティングを定期的に開催し、学びの定着を支援する。

まとめ

社内研修は、適切に設計・運営されれば、従業員のスキルアップや組織全体の成長に大きく貢献する重要な取り組みです。研修を無駄にしないためには、目的やゴールを明確にし、実務に直結した内容を取り入れ、受講者のニーズに合わせた設計を行うことが不可欠です。さらに、研修後のフォローアップを徹底することで、学んだことを実践に生かし、効果を最大化することができます。研修を「無駄な時間」にせず、組織の力を引き出す機会として活用しましょう。