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企業内大学とは?作り方とポイントを解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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企業内大学とは、企業が自社内に設立する教育機関であり、従業員のスキルアップや知識向上を目的としています。本記事では、企業内大学の概要、設立方法、導入のメリット、注意点、そして成功事例について解説します。

企業内大学とは

企業内大学は、企業が独自に設立する教育機関で、従業員の専門知識や技術の習得、リーダーシップの育成などを目的としています。一般的な社内研修と異なり、体系的かつ継続的な教育プログラムを提供し、組織全体の人材育成を戦略的に推進します。

ビズスキル<br>中島健吾
ビズスキル
中島健吾

企業内大学は、社員のスキル向上と組織成長を同時に実現する戦略的な施策です。体系的な教育と継続的な学びが、変化の激しい市場で競争力を維持する鍵となります。


企業内大学の作り方

企業内大学を設立する際の主な手順は以下のとおりです。

  1. 目的の明確化
    企業内大学を設立する目的を明確にし、経営戦略や人材育成方針と整合性を持たせます。
  2. 受講対象者の決定
    新入社員、中堅社員、管理職など、教育対象とする従業員層を定めます。
  3. 教育ニーズの把握
    社内アンケートや業務分析を通じて、従業員や組織が必要とするスキルや知識を特定します。
  4. プログラムの設計
    明確化された目的とニーズに基づき、具体的なカリキュラムや教材を作成します。
  5. 効果測定のためのKPI設定
    研修の効果を評価するための指標(KPI)を設定し、定期的に成果を測定します。
  6. 運用体制の整備
    専任のスタッフや講師の配置、学習管理システム(LMS)の導入など、運営に必要な体制を整えます。
  7. 社内外への周知
    企業内大学の設立目的やプログラム内容を社内外に広報し、受講者の募集や認知度の向上を図ります。
  8. 運用開始・効果測定
    プログラムを開始し、設定したKPIに基づいて効果を測定し、必要に応じて改善を行います。

企業内大学を導入するメリット

企業側のメリット

  • ナレッジ共有の促進
    社内の知識や技術を体系的に共有することで、業務の効率化や品質向上につながります。
  • 人材育成の強化
    自社のニーズに合わせた教育が可能となり、即戦力となる人材を育成できます。

従業員側のメリット

  • スキルアップの機会
    業務に直結するスキルや知識を習得でき、キャリアアップにつながります。
  • モチベーションの向上
    学習の機会が提供されることで、自己成長への意欲が高まります。

企業内大学を導入する際の注意点

  • コストとリソースの確保
    設立や運営には一定のコストや人員が必要となるため、事前に十分な計画が求められます。
  • 継続的な運用
    一度設立しただけでなく、時代の変化や社内のニーズに合わせてプログラムを更新し続けることが重要です。

企業内大学の成功事例

株式会社ヤマハミュージックジャパン ヤマハミュージックアカデミー

音楽教育の専門機関として、従業員の音楽知識や指導力向上を目的としたプログラムを提供しています。

兼松株式会社 兼松ユニバーシティ

グローバル人材の育成を目指し、海外ビジネスに関する専門知識や語学力向上のための研修を実施しています。

株式会社JTB JTBユニバーシティ

観光業界のリーダー育成を目的に、マネジメントスキルやマーケティング知識を習得するプログラムを展開しています。

株式会社ポーラPOLA University

美容に関する専門知識の習得や接客スキルの向上を目指し、従業員向けの教育プログラムを提供しています。


まとめ

企業内大学は、組織の人材育成を戦略的に推進する有効な手段です。明確な目的設定と綿密な計画、そして継続的な運用が成功の鍵となります。自社の課題やニーズを踏まえ、適切なプログラムを設計・実施することで、企業と従業員双方にとって大きなメリットを享受できるでしょう。

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企業内大学は、計画的な人材育成と組織力強化を実現します。目的を明確にし、自社のニーズに合ったプログラムを設計・運用することで、企業と社員双方に大きな価値をもたらします。