, 記帳代行とは?経理代行との違いは?メリットやデメリットについても解説 | ビズスキルDX

記帳代行とは?経理代行との違いは?メリットやデメリットについても解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

詳しく見る

企業の財務管理には「記帳業務」が欠かせませんが、人手不足や業務負担の増加により、適切な記帳ができていない企業も多くあります。そこで活用されるのが「記帳代行」です。しかし、「経理代行」との違いが分からず、どちらを選ぶべきか悩むケースも少なくありません。
本記事では、記帳代行とは何か、経理代行との違い、メリット・デメリット、導入時のポイントについて詳しく解説します。

記帳代行とは?

記帳代行の定義

記帳代行とは、企業の日々の取引を帳簿に記録し、正確な会計データを作成する業務を外部の専門業者に委託することです。

項目内容
主な業務領収書・請求書の整理、仕訳入力、試算表作成
目的会計帳簿を正確に作成し、決算や税務申告の準備を行う
対象企業中小企業、個人事業主、スタートアップ企業

経理代行との違い

記帳代行経理代行は似ていますが、対応する業務範囲に違いがあります。

比較項目記帳代行経理代行
業務範囲記帳(仕訳入力・試算表作成)に特化記帳+給与計算、請求書発行、支払代行など
対象業務領収書整理、仕訳、会計ソフト入力記帳、給与計算、請求書作成、経費精算
利用する企業会計処理のみ外部に委託したい企業経理全般をアウトソーシングしたい企業
料金相場10,000円~50,000円/月50,000円~200,000円/月

記帳代行は「仕訳入力がメイン」
経理代行は「経理業務全般を代行」


記帳代行の業務内容

1. 領収書・請求書の整理

企業の取引をもとに、会計帳簿を作成するための準備を行います。

業務内容詳細
領収書の整理支出ごとに整理し、会計ソフトに入力
請求書の管理発行・受領した請求書を分類し、記録

2. 仕訳入力

取引内容を会計ソフトに入力し、財務データを整理します。

業務内容詳細
取引の仕訳買掛金・売掛金・経費を適切に分類
会計ソフトへの入力クラウド会計ソフトを活用し、データ管理

3. 試算表の作成

月次の財務状況を把握し、決算の準備を進めます。

業務内容詳細
月次試算表の作成損益計算書・貸借対照表の基礎データ作成
財務状況の可視化経営判断に役立つデータを提供

記帳代行のメリット

1. 経理業務の負担軽減

経理担当者がいなくても業務が回る
本業に集中できる環境を整えられる

メリット具体例
業務の効率化毎月の記帳作業を外部に任せ、時間を節約
人件費の削減社内に経理担当を雇うより低コスト

2. 専門家による正確な帳簿管理

会計の専門家が対応するため、ミスを防げる
最新の税務・会計ルールに準拠した処理が可能

メリット具体例
記帳ミスの防止仕訳の誤りをチェックし、正確な帳簿を作成
税務リスクの低減税制改正に対応し、適切な処理を実施

3. クラウド会計ソフトの活用が可能

データの一元管理ができ、リアルタイムで経営状況を把握できる
税理士との連携がスムーズに進む

活用できるソフト特徴
freee自動仕訳機能が充実
マネーフォワード銀行口座と連携可能
弥生会計中小企業向けの豊富な機能

記帳代行のデメリットと注意点

1. 経営状況を自分で把握しにくい

外部委託すると、経営者が数字に関与しにくくなる

デメリット対策
経理データの理解不足定期的に財務報告を確認する
経営判断の遅れ試算表の定期チェックを実施

2. 依頼する範囲によってはコストが高くなる

取引量が多い場合、料金が割高になる可能性がある

デメリット対策
コスト増加必要な業務範囲だけ委託し、コストを抑える
料金体系の違い月額固定か従量制かを事前に確認

3. 情報管理・セキュリティリスク

機密情報を扱うため、情報漏洩に注意が必要

リスク対策
データ漏洩NDA(秘密保持契約)を締結
不正リスクセキュリティ対策が万全な業者を選ぶ

記帳代行の料金相場

仕訳件数/月料金相場(税抜)
50仕訳以下10,000円~30,000円
100仕訳以下20,000円~50,000円
300仕訳以下50,000円~100,000円
500仕訳以上100,000円以上

記帳代行の選び方

料金体系が明確な業者を選ぶ
対応可能な会計ソフトを確認する
セキュリティ対策がしっかりしているかチェックする

チェックポイント確認事項
料金体系固定料金か従量制か
使用ソフト自社の会計ソフトと連携可能か
セキュリティNDA締結の有無

まとめ

記帳代行を活用することで、経理業務の負担軽減・正確な帳簿管理・業務効率化が実現できます。

記帳代行を導入すべき企業

経理担当者がいない、または少ない企業
本業に集中したい個人事業主・中小企業
会計処理の精度を向上させたい企業

適切な業者を選び、記帳代行を活用してスムーズな経営管理を実現しましょう。