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半構造化面接とは?構造化面接との違いを解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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採用面接の方法には、「構造化面接」「半構造化面接」「非構造化面接」の3種類があります。
特に半構造化面接
は、多くの企業で採用されており、柔軟性と公平性のバランスを取れる手法として注目されています。
本記事では、半構造化面接とは何か、構造化面接との違い、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

半構造化面接とは?

半構造化面接の定義

半構造化面接(Semi-structured Interview)とは、あらかじめ設定した質問に加え、応募者に応じて自由な質問を行う面接手法です。

項目内容
特徴一定の質問を用意しつつ、柔軟に追加質問をする
目的応募者のスキルや経験を客観的に評価しながら、個性や適性も深掘りする
活用場面新卒・中途採用、マネジメント職の面接

半構造化面接と構造化面接の違い

比較項目半構造化面接構造化面接
質問の自由度一定の質問を用意しつつ、自由に追加質問が可能すべての質問が統一され、評価基準も固定
柔軟性応募者に応じて深掘りができるすべての応募者に同じ質問をする
客観性・公平性ある程度の公平性を保ちつつ、個別対応も可能評価基準が明確で、公平性が高い
適用場面多様なスキル・経験を持つ候補者の面接大規模採用や公務員試験などの定量評価が必要な場面

半構造化面接のメリット

1. 応募者の適性を深く理解できる

柔軟に質問を変更できるため、応募者の個性や適性を詳しく評価できる

メリット具体例
応募者の本音を引き出せる予想外の回答に対して深掘り質問が可能
実務スキルを確認できる過去の経験やプロジェクトについて詳細に質問できる

2. 面接官の判断基準を一定に保てる

構造化面接ほど厳密ではないが、評価基準をある程度統一できる

メリット具体例
一貫性のある評価が可能事前に決めた質問で最低限の比較ができる
バイアスを軽減できる面接官の主観だけに頼らない評価が可能

3. 柔軟な対応ができる

応募者の経験やスキルに応じて質問を変えられるため、多様な職種に適用可能

メリット具体例
多様なバックグラウンドに対応応募者ごとに異なる経歴を柔軟に評価できる
即戦力かどうかを判断しやすい実務経験について具体的に深掘りできる

半構造化面接のデメリット

1. 面接官のスキルによって評価が変わる

質問の仕方や深掘りの仕方が面接官によって異なるため、一貫性が欠ける可能性がある

デメリット対策
面接官による評価のブレ事前に評価基準を決めておく
応募者の印象に左右されやすい面接官のトレーニングを実施する

2. 公平性がやや低くなる

応募者ごとに異なる質問をするため、公平性が完全に保たれるわけではない

デメリット対策
評価基準が統一されにくい基本の質問を固定し、追加質問を統一する
主観的な評価が入りやすい評価シートを活用し、客観的に点数化する

3. 面接時間が長くなりやすい

自由に質問できるため、想定よりも面接時間が長引くことがある

デメリット対策
1人あたりの面接時間が長くなる質問の優先順位を決めておく
スケジュール調整が難しい面接時間を事前に設定し、時間内に収める

半構造化面接の実施方法

1. 基本質問を事前に準備する

すべての応募者に共通の質問を用意する

質問内容
経験に関する質問「これまでの職務経験で最も大きな成果を教えてください」
スキルに関する質問「〇〇のスキルをどのように活用した経験がありますか?」

2. 応募者ごとに追加質問をする

基本質問の回答をもとに、さらに深掘りする

追加質問
「リーダー経験がありますか?」「そのときのチームの課題は何でしたか?」
「新しい技術を学ぶのが得意ですか?」「最近学んだ技術を具体的に教えてください」

3. 評価基準を統一する

評価シートを活用し、公平に採点する

評価項目採点基準
コミュニケーション能力1~5点
論理的思考力1~5点
実務スキル1~5点

半構造化面接を活用すべき場面

活用場面適用理由
中途採用応募者の実務経験を深掘りできる
管理職・マネージャー職の採用柔軟な質問でリーダーシップや適性を判断できる
専門職の採用(エンジニア・デザイナー)技術スキルや過去のプロジェクト経験を詳細に確認できる

まとめ

半構造化面接は、一定の質問を用意しつつ、応募者の特徴に応じて柔軟に質問を変えられる面接手法です。

半構造化面接の特徴

応募者の個性や適性を深掘りできる
評価基準をある程度統一できる
面接官のスキルによって評価が変わるリスクがある

半構造化面接を活用すべき場面

中途採用・管理職採用・専門職採用

企業の採用目的に応じて、構造化面接・半構造化面接を使い分けることで、より効果的な採用活動が可能になります。