, 特別取締役って何?ポイントと必要性を解説 | ビズスキルDX

特別取締役って何?ポイントと必要性を解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

詳しく見る

取締役会の意思決定を効率化するために設けられる「特別取締役」。一部の企業で導入されているこの制度は、通常の取締役と何が違い、どのような役割を担っているのでしょうか。この記事では、特別取締役の概要と必要性、設置の条件やメリットまでを分かりやすく解説します。

特別取締役とは?

取締役会の決議を効率化するための制度

特別取締役とは、取締役会において迅速な意思決定が求められる場合に、代わりに「特別取締役会」を設けて決議できるようにする制度です。会社法第373条に基づき、取締役会設置会社が特定の要件を満たした上で選任できます。

項目内容
法的根拠会社法第373条
設置対象取締役会設置会社(定款での規定が必要)
任命方法取締役会による選任
役割重要事項の決議を迅速に行う特別取締役会への参加

全取締役が集まる必要がないため、意思決定のスピード向上が期待されます。


通常の取締役との違い

全体ではなく少数精鋭で意思決定を担う

特別取締役は、通常の取締役とは異なる以下の特徴を持ちます。

比較項目通常の取締役特別取締役
決議体取締役会特別取締役会
人数全取締役3人以上の特別取締役
参加者全取締役が対象一部の選任取締役のみ
設置目的組織全体の監督意思決定の迅速化
条件一般的な取締役要件社外取締役または社外監査役を含む必要あり

緊急対応が必要な場合や、取締役が多数で調整が難しい場合に有効です。


特別取締役を設置するメリット

経営のスピードと機動力を高める手段

特別取締役制度を導入することで、以下のような経営上の利点が得られます。

メリット内容
意思決定の迅速化取締役全員を招集せずに決議が可能になる
柔軟な経営判断海外拠点の設置や緊急の資本提携などにも迅速に対応できる
コーポレートガバナンスの強化社外取締役を含めることで客観性や健全性を保てる
取締役の負担軽減会議出席回数の軽減により他業務に集中できる

ただし、すべての企業にとって必要というわけではなく、組織の規模や業務内容に応じた判断が求められます。


特別取締役設置の条件と注意点

会社法で定められたルールを理解しよう

特別取締役を設置するには、以下の要件や注意事項を満たす必要があります。

項目条件・注意点
定款の整備定款に特別取締役制度の設置を明記すること
社外取締役の選任1名以上の社外取締役(または社外監査役)の選任が必須
人数要件最低3名の特別取締役が必要
会議の記録特別取締役会の議事録作成と保管が義務
決議範囲の限定一定の重要事項に限り決議可能(例:資産の譲渡、合併など)

制度設計や実務運用には、法務部門や社外専門家との連携が不可欠です。


どんな企業に特別取締役が向いているか?

多拠点・グローバル展開する企業で特に有効

特別取締役制度は、以下のような企業に向いています。

企業タイプ理由
取締役が全国・海外に分散している企業会議招集が困難で、意思決定の遅延が課題になりやすい
急成長・変化の激しいベンチャー企業臨機応変な対応が求められるため
コーポレートガバナンス強化を進める企業社外取締役との連携を重視し、健全な経営体制を構築したい企業
上場を目指す企業経営の透明性やスピード感をアピールできる要素となる

組織規模や経営スタイルに応じて、柔軟な制度運用が重要です。


まとめ

特別取締役は、迅速で柔軟な経営判断を可能にする仕組みであり、とくに多拠点展開や変化の激しい企業で有効です。通常の取締役とは異なる役割と要件を理解した上で、会社にとって最適な体制を構築することが求められます。制度導入を検討する際は、法的条件と実務のバランスを意識しながら進めることが大切です。