PM理論とは?
リーダーの行動を「成果重視」と「関係重視」の2軸で分類する理論
PM理論(Performance-Maintenance理論)は、1950年代に日本の社会心理学者・三隅二不二が提唱したリーダーシップ理論です。リーダーの行動を「目標達成行動(P機能)」と「集団維持行動(M機能)」の2軸で捉え、その強弱によってリーダーを4つのタイプに分類します。
項目 | 内容 |
---|---|
提唱者 | 三隅二不二(みすみ じふじ) |
分類軸 | P機能(成果志向)とM機能(関係志向) |
目的 | 組織運営における効果的なリーダーシップの理解と実践 |
対象 | 組織・チーム・プロジェクトのリーダー行動分析 |
PM理論は日本の文化や職場特性に合致した、現場に即した実践的なリーダーシップ理論として評価されています。
PM理論の4つのリーダータイプ
リーダーの行動傾向によって分類される
PM理論では、リーダーを以下の4つのタイプに分けて分析します。
タイプ | 特徴 | 向いている状況 |
---|---|---|
PM型 | 成果重視と関係重視の両立ができる理想的なリーダー | 安定的な組織運営、強いリーダーシップが必要な場面 |
P型 | 成果に重点を置くが、人間関係への配慮が弱い | 短期的な業績回復や結果重視のプロジェクト |
M型 | 人間関係には配慮するが、成果への指導が弱い | 新人教育やチーム内の関係性強化が目的の場合 |
pm型 | 成果も関係も重視しない受け身型リーダー | 成果が求められず、マネジメント機能が限定的な環境 |
最も望ましいのは「PM型」であり、バランスの取れたリーダーシップを発揮できます。
PM理論の特徴と強み
チームの安定と成果の両立を目指す
PM理論は単なるリーダーシップの分類ではなく、以下のような実践的な強みがあります。
特徴 | 内容 |
---|---|
成果と人間関係を両立 | リーダーに必要な2つの役割を明確に定義 |
行動分析に基づく評価 | リーダーの性格ではなく、行動によって分類するため評価しやすい |
実務的な改善に直結 | PまたはMが不足している場合、強化すべきポイントが明確になる |
組織の状況に応じた適用が可能 | 成熟度や業務内容によって、最適なリーダータイプを選べる |
企業の研修や人材育成の場でも、PM理論は効果的なフレームワークとして広く活用されています。
PM理論を活かすための実践ポイント
自身の行動を振り返り、バランスの取れた指導を目指す
PM理論を現場で活用するには、以下のような視点が必要です。
実践ポイント | 解説 |
---|---|
自分のP・M傾向を把握する | 定期的に自己評価や360度評価を実施し、行動パターンを確認する |
不足する要素を補う努力をする | P型なら関係構築、M型なら目標管理を意識的に強化する |
チーム状況を観察する | メンバーの成熟度や課題に応じて、スタイルを微調整する |
育成目的で応用する | 若手リーダーの育成にも活用可能。指導対象の行動傾向に合わせて育成方針を設計する |
組織全体で取り入れる | 評価制度や人材育成方針にもPM理論の視点を導入することで、組織的なマネジメント力が高まる |
リーダー個人の改善だけでなく、組織全体のリーダー育成方針としても有効です。
まとめ
PM理論とは、リーダーの行動を「成果志向(P機能)」と「人間関係志向(M機能)」の2軸で分析し、4つのタイプに分類するリーダーシップ理論です。最も理想的とされるのは両方の要素を高めた「PM型」リーダーであり、成果と人間関係のバランスを取ることが現代のマネジメントにおいて不可欠です。自身の行動を客観的に見つめ、柔軟にスタイルを調整することで、より効果的なリーダーシップが発揮できるでしょう。