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行動評価って?能力評価との違いは?メリットも解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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社員の人事評価制度において注目されている「行動評価」。これは成果だけでなく、仕事に取り組むプロセスや姿勢、行動に着目して評価を行う手法です。似た概念に「能力評価」がありますが、この2つは明確に異なるものです。本記事では、行動評価の基本的な考え方や能力評価との違い、導入することによるメリットについて分かりやすく解説します。

行動評価とは?

基本の定義

行動評価とは、従業員が業務を遂行する際の行動・態度・姿勢などを評価の対象とする制度です。成果だけでは測れない「過程」や「取り組み姿勢」を重視するため、組織風土や企業文化と密接に関わっています。

項目内容
評価対象行動プロセス、協調性、報連相、積極性など
評価者主に上司やチームリーダー
活用シーン中間面談、昇進評価、表彰制度など

能力評価との違い

項目行動評価能力評価
評価基準実際にとった行動や姿勢潜在的なスキルや適性
可視性観察可能で具体的抽象的で見えにくい
評価対象現在の仕事ぶり将来的な成長可能性やポテンシャル
訓練・育成との関連性行動指導や教育がしやすい個々の資質による部分が多い

行動評価は、結果よりも「どう取り組んだか」に重点を置く点で、能力評価とは異なります。


行動評価のメリット

メリット内容
公平性の向上実際に観察できる行動を基準とするため、評価の納得感が高まる
組織文化の定着企業が求める行動様式を評価基準とすることで、文化や価値観が浸透する
成長の支援につながる行動の振り返りを通じて、自己改善やスキル向上を促進できる
結果だけでなく過程を評価できる成果が出にくい職種でも、公平な評価が可能になる

行動評価を導入する際のポイント

ポイント解説
評価基準の明文化誰が見ても分かる具体的な行動指標を設定することが重要
評価者の教育評価のばらつきを防ぐため、評価者への研修が必要
フィードバックの仕組み行動評価は本人へのフィードバックとセットで行うことで効果が高まる
他の評価制度との併用成果評価や能力評価とバランスを取ることで、総合的な人事評価が可能になる

行動評価の例

行動項目評価基準例
報連相必要な場面で報告・連絡・相談が適切に行われているか
積極性自発的に業務や課題に取り組んでいるか
協調性チームメンバーとの連携が円滑か、協力的に動いているか
顧客志向顧客ニーズを正しく理解し、対応しているか

こうした行動は目に見えるため、評価もしやすくフィードバックにも活かしやすいです。


まとめ

行動評価は、社員の働き方や組織風土に合った行動を明確にし、その実践度を評価する仕組みです。能力評価との違いを理解し、適切に運用することで、組織全体の成長やチームの一体感を高めることができます。社員一人ひとりの努力を正当に評価したい企業にとって、行動評価は重要な制度の一つといえるでしょう。