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レディネスって?内容を詳しく解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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人材育成やマネジメントの現場で注目されている概念の一つが「レディネス(Readiness)」です。これは、ある業務や役割を遂行するための「準備ができている状態」を指し、社員の成長段階や指導方法を考える上で欠かせない視点です。本記事では、レディネスの基本的な定義から、企業での活用方法、評価のポイントまでを詳しく解説します。

レディネスとは?

定義と意味

レディネスとは、業務や職務に対して「どの程度の準備が整っているか」「自立して取り組める状態か」を示す指標のことです。単なるスキルや知識の有無ではなく、「やる気(意欲)」と「できる力(能力)」の両面から評価されます。

項目内容
評価の軸意欲(Willingness)と能力(Ability)
対象若手社員〜管理職候補まで幅広く適用可能
活用場面OJT設計、コーチング、人材配置、育成計画など

レディネスを構成する2つの要素

要素説明
意欲(Willingness)その業務に対して「やりたい」「取り組みたい」と思える心理的状態
能力(Ability)業務遂行に必要なスキル・知識・経験を持っているかどうか

この2つのバランスによって、社員のレディネスレベルは大きく変わります。


レディネスを活用する理由

理由解説
適切な育成アプローチを選べるレディネスに応じて指導スタイルを変えることで、成長が促進される
モチベーションを維持しやすい無理のない指導で、部下のやる気を削がずに育成できる
早期戦力化が期待できる個々に合った指導が、業務への自立を早める
マネージャーの判断軸になる感覚や主観に頼らない育成が可能になる

レディネスレベルの分類と対応例

レベル意欲能力指導スタイルの例
R1低い低い明確な指示と手厚いサポート
R2高い低いモチベーション維持を意識した丁寧な教育
R3低い高い自律性を引き出すコミュニケーション重視
R4高い高い委任・フィードバック中心の関わり

それぞれのレベルに応じた育成戦略を設計することで、効果的な成長支援が可能になります。


レディネスを測定・判断する方法

方法解説
上司との面談業務への意欲や課題感を直接ヒアリングする
スキルチェックシート能力面を定量的に把握するためのツール活用
日常の業務観察行動の継続性・自発性・協調性などから間接的に評価
360度評価上司・同僚・部下からのフィードバックを活用することで多面的に判断可能

レディネスを活用する際の注意点

注意点解説
ステレオタイプにとらわれない世代や年次ではなく「今の状態」を正確に見ることが重要
評価の一貫性を保つ評価者ごとのブレを抑えるための基準作りが必要
状況は変化する一度の判断で決めつけず、継続的に見直すことが大切
個別対応を前提とする同じR2でも人によって必要な支援は異なるため、柔軟な対応が求められる

まとめ

レディネスは、社員が業務に対してどれだけ準備ができているかを示す概念であり、マネジメントや育成の現場で非常に有効です。「意欲」と「能力」という2軸から部下の状態を把握し、それに応じた関わり方を設計することで、効率的かつ効果的な人材育成が実現します。今後のマネジメント戦略に、レディネスの視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。