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企業の5月病対策、あなたの職場は万全?離職防止に効くメンタル対策とは

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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新年度の緊張がひと段落し、心身の不調を訴える社員が増える5月。いわゆる「5月病」は個人の問題ではなく、企業全体の健康経営に関わる重要なテーマです。モチベーションの低下や離職のきっかけにもなりかねない5月病に、どのように企業は対応すべきか。本記事では、原因の整理から効果的な対策、実際に成果を上げている企業事例まで詳しくご紹介します。

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5月病とは?企業が理解すべき基本知識

5月病は、特に新年度を迎えた4月の環境変化により、ゴールデンウィーク明けに心身のバランスを崩す状態を指します。社会人一年目の新入社員や異動・昇進を経験した社員が中心ですが、長く同じ職場で働く人にも見られる現象です。個人の問題にとどまらず、企業全体の業務効率や風土にも影響するため、経営陣や人事部門が関心を持つべきテーマです。

以下に、5月病に関する基本的な特徴を表でまとめました。

項目内容
主な発症時期ゴールデンウィーク明け〜6月上旬
主な対象者新入社員、異動者、中堅社員
主な症状意欲減退、集中力低下、体調不良
職場への影響生産性の低下、チーム連携の悪化、早期離職リスク

「本人の気の持ちよう」として片付けてしまうと、深刻なメンタル疾患に進行する可能性もあります。企業が適切に認識し、予防と対策を講じることが求められます。


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企業における5月病の兆候とリスクの見極め方

業務のパフォーマンスが落ちた、急に発言が減った、表情が曇りがちになった。これらはすべて5月病のサインです。企業側が見極めるべきリスクの兆候は、行動面と心理面の両方に表れます。重要なのは、チーム内でこうした変化に気づき、対話のきっかけをつくれる文化です。

以下に、行動面と心理面でのリスク兆候をまとめます。

項目リスクサイン
行動面遅刻の増加、報告が減る、納期遅延
心理面意欲の欠如、自信喪失、孤立傾向

管理職が部下の変化に気づけるよう、観察力と傾聴スキルを高める研修を行う企業も増えています。特に中小企業では、人事部門が存在しない場合もあるため、現場リーダーの対応力が組織全体の健康を左右します。


企業が実施すべき5月病対策の基本ステップ

5月病対策は、単なる「気分転換」で終わらせてはいけません。構造的に予防し、発生時には速やかにケアする体制を整える必要があります。

以下は、多くの企業が取り入れている実践的な対策の一覧です。

対策方法目的と内容
定期的な1on1面談精神的な悩みやストレスを早期に把握
エンゲージメント調査数値化により全体傾向と個別の異常を発見
メンタルヘルス研修管理職と社員の意識向上、対話力強化
リフレッシュ制度の導入余暇の確保と気分転換による回復

また、福利厚生面でのサポートも効果的です。例えばヤフー株式会社では、年間12日の「どこでもオフィスデー」を導入し、社員が自宅やカフェで働ける環境を整備しています。これは、環境変化によるストレス軽減にもつながります。


成功事例「企業による5月病対策の取り組み」

具体的な企業名とともに、成功事例を紹介します。いずれも社員の心理的な安全性を重視し、離職率の改善や生産性向上につながっています。

リクルートホールディングス

「こころとからだの相談室」を社内に常設。臨床心理士による面談と匿名相談が可能で、気軽に専門家の助言を受けられる仕組みが整っています。結果として、2023年度の精神的理由による休職者は前年比で18%減少しました。

サイバーエージェント

人事制度のひとつとして「キャリア面談」を導入。人間関係や働き方の悩みを人事と共有し、異動や業務調整を行う柔軟な体制が整備されています。

株式会社メルカリ

社内チャットツールを活用した「心理的なチェックイン」を実施。毎朝の始業時に「元気」「普通」「不調」と自己申告し、体調に応じてマネージャーがフォローする体制です。

これらの成功要因は、「対話の仕組みを明文化」「対応を属人化しない体制」「可視化と継続」を重視した点にあります。


職場全体で取り組むためのポイントと注意点

対策の効果を最大化するためには、組織全体での関与が不可欠です。経営層の方針、管理職の対応力、社員の自己開示意識の3つが連動することで、5月病対策は実を結びます。

以下に役割分担を再掲し、具体化しました。

担当者取り組み内容
経営層対策への投資判断、社内方針の明文化
管理職観察と声かけ、1on1での対話支援
人事部門施策の設計と運用、外部支援の手配
一般社員自己申告、仲間への気配り、異変の共有

加えて、社員一人ひとりが「支え合う文化」の担い手であることを忘れてはなりません。自身の体調だけでなく、周囲の小さな変化にも目を向けることが、職場全体の健全性を保つ力になります。


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まとめ

5月病対策は、福利厚生の一環というレベルにとどまらず、企業の持続的成長に直結する重要な戦略といえます。予防、早期発見、対話の強化、制度の整備など、複数の要素が組み合わさることで、その効果は最大化されます。

働く人の心身が整うことは、結果として業務の品質向上、顧客満足度の向上にもつながります。リモートワークやハイブリッド勤務が広がるなかで、従来以上に「見えない不調」をキャッチする仕組みが求められます。

企業文化として、5月病をタブー視せずに語れる土壌をつくること。それが、変化の多い時代を生き抜くための組織力を育む第一歩となるでしょう。

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