Webマーケティングやアクセス解析においてよく耳にする「PV」と「CV」。どちらも重要な指標ですが、役割や意味は大きく異なります。この記事では、PVとCVの基本的な違いと、それぞれの活用方法、改善に向けた具体的なポイントを初心者にもわかりやすく解説します。
PVとは?
PVの意味
PVとは「Page View(ページビュー)」の略で、Webサイト内のページが表示された回数を指す指標です。1人のユーザーが複数のページを閲覧すれば、その回数分がPVとしてカウントされます。
たとえば、あるユーザーがトップページ→商品ページ→お問い合わせページの順に3ページを見た場合、PVは「3」となります。
PVの役割と意味
PVはサイトの「閲覧ボリューム」を把握するための基本的な指標であり、以下のようなことがわかります。
- コンテンツの人気度や関心度
- サイトの集客力
- 広告掲載価値(PVが多ければ広告効果が高いとされる)
ただし、PVが多くても「成果」にはつながらないケースもあるため、単独で見るのではなく他の指標とあわせて分析することが大切です。
CVとは?
CVの意味
CVとは「Conversion(コンバージョン)」の略で、Webサイト上で設定した「成果」が発生した回数を指します。成果の内容はサイトの目的によって異なり、以下のような例があります。
- 商品の購入
- お問い合わせの送信
- 会員登録
- 資料請求
- メールマガジンの登録
CVの役割と意味
CVは、Webサイトの目的を達成できているかを測定する「ゴール指標」です。サイト改善や広告運用では、最終的にこのCVをいかに増やすかが最大のポイントになります。
CVが高いということは、サイト内の導線設計やコンテンツが、訪問者にとって「行動したくなる」設計になっているという証明でもあります。
PVとCVの違いを一覧で比較
指標名 | 略称 | 意味 | 主な目的 | 数値が意味すること |
---|---|---|---|---|
ページビュー | PV | ページが表示された回数 | サイトの閲覧状況を把握する | サイトの集客状況や注目ページがわかる |
コンバージョン | CV | 設定した成果が達成された回数 | サイトの成果・収益性を測定する | サイトの目標達成度がわかる |
PVとCVの関係性
PVはアクセス状況を示す「量」の指標、CVは成果を示す「質」の指標と位置づけられます。PVが多くてもCVが少ない場合は、「集客はできているが成果につながっていない」状態となり、サイト改善の余地があることを意味します。
逆に、PVが少なくてもCV率が高ければ、「訪問者の質が高く、効率的な集客ができている」と評価できます。
PVとCVを改善するためのポイント
項目 | 改善ポイント内容 |
---|---|
PVを増やす方法 | SEO対策、SNS活用、広告出稿、ブログ更新、外部リンク獲得など |
CVを増やす方法 | フォームの簡素化、導線設計の見直し、訴求力の高いCTAボタン設置など |
両方に共通する対策 | ユーザー目線のコンテンツ設計、スマホ最適化、表示速度の改善など |
PV改善のポイント
- ターゲットに合ったキーワードでのSEO強化
- 魅力的なタイトルやサムネイルでクリック率を向上
- 外部メディア・SNSとの連携強化で流入経路を広げる
CV改善のポイント
- ファーストビューに申込ボタンを配置し、直感的に行動できる構成にする
- フォームの入力項目を最小限にし、離脱率を下げる
- 成果を導くコンテンツ(お客様の声・導入事例など)を充実させる
その他に押さえておきたい指標
指標名 | 内容 |
---|---|
セッション数 | 一定期間内に発生した訪問の回数(ユーザー単位ではない) |
ユーザー数 | 一定期間内に訪れたユニークな訪問者の数 |
直帰率 | サイトに訪れた後、他のページを見ずに離脱した人の割合 |
CVR(CV率) | 訪問者のうち何%がコンバージョンに至ったかを示す(CV ÷ PVなど) |
これらの指標とPV・CVを組み合わせて分析することで、より深い改善点の発見につながります。
まとめ
PVは「どれだけ見られているか」、CVは「どれだけ成果が出ているか」を示す、Webマーケティングの基本指標です。それぞれ単体で見るのではなく、相互の関係や補完指標と組み合わせて分析することで、より効果的なサイト運営が可能になります。
Webサイトを「集客ツール」から「成果を生み出す資産」に育てていくために、PVとCVの違いと活用方法をしっかり理解して、実践的な改善につなげていきましょう。