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雇用するなら業務委託?正社員?それぞれのメリットも解説

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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事業の成長や業務の拡大にともない、人材の確保は避けて通れない課題です。その際、「正社員として雇うべきか、それとも業務委託として契約すべきか」で迷う経営者や人事担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、正社員と業務委託の違いやそれぞれのメリット・デメリット、選定時のポイントをわかりやすく解説します。

正社員と業務委託の基本的な違い

まずは両者の法的な違いを理解しておくことが重要です。

項目正社員業務委託
法的関係雇用契約委託契約(請負または準委任)
労働法の適用適用あり適用なし(原則)
労働時間の管理企業側に管理責任がある業務単位で契約し、時間拘束しないのが原則
社会保険の負担企業が加入・負担する義務あり原則なし(個人が自ら管理)
指揮命令企業側にあり原則として受けない

このように、契約形態によって管理責任やリスクの所在が大きく異なるため、目的に応じた使い分けが必要です。


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正社員を雇うメリットと注意点

正社員として雇用することで、企業にとっては長期的な人材育成や組織力の強化が可能になります。

メリット解説
安定した戦力を確保できる継続的な業務や社内の仕組みづくりに貢献しやすい
ノウハウが蓄積される教育・研修によって企業に適した人材に成長する
チームの一体感が生まれる長く働くことで、組織への帰属意識が高まる

一方で、正社員採用には次のような負担もあります。

デメリット解説
採用・教育コストが高い採用活動から研修まで、初期コストがかかる
社会保険などの法的負担雇用保険・健康保険・厚生年金などの負担が企業側に発生
雇用調整が難しい業績悪化時でも簡単には解雇できない

安定性を重視する場合や、将来的な幹部候補を育てたい場合に適しています。


業務委託で契約するメリットと注意点

一方、業務委託契約は、必要な業務に応じて柔軟に人材を活用できる手法です。

メリット解説
必要な時に専門スキルを活用できるエンジニアやデザイナーなど専門職のスポット対応に有効
労働時間の管理が不要完成責任に基づく契約で、時間拘束が発生しない
社会保険や福利厚生の負担がない原則、事業主として独立しているため企業側の義務なし

ただし、以下の点には注意が必要です。

デメリット解説
コミュニケーション不足の可能性業務範囲や納期の認識ズレが起こりやすい
ノウハウの蓄積が難しい長期的な社内知識の蓄積にはつながりにくい
指揮命令ができない指示の仕方によっては労働契約とみなされるリスクがある(偽装請負の問題)

外注先として割り切り、プロジェクト単位での業務処理に適しています。


どちらを選ぶべきか?判断のポイント

「正社員」と「業務委託」、どちらを選ぶかは業務の性質や事業のフェーズによって異なります。

判断基準正社員が適する業務委託が適する
業務の継続性長期的に必要な業務一時的・限定的な業務
ノウハウの必要性社内に蓄積したい外部で完結しても問題ない
組織の構築・育成組織を強化したい組織構築の必要がない
コストの考え方初期投資をしてでも安定化したい柔軟かつ効率的にコストをかけたい

とくにスタートアップや成長初期の中小企業では、業務委託を活用しながら、要所で正社員を配置するハイブリッド型の雇用戦略も有効です。


契約時の注意点

業務委託と正社員のいずれを選ぶ場合も、契約内容の明確化がトラブル防止に欠かせません。

契約形態注意点
正社員雇用契約書・労働条件通知書の発行、就業規則との整合性
業務委託委託契約書に業務範囲・納期・報酬・成果物の定義を明記する

とくに業務委託契約では、「指揮命令をしない」「出勤義務を課さない」など、形式上も実態上も独立性があることが求められます。


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まとめ

人材確保において、「正社員」か「業務委託」かの選択は、業務内容・企業の成長段階・人材戦略によって異なります。正社員は安定性と育成力があり、業務委託は柔軟性と専門性に優れています。

最適な人材配置を実現するためには、それぞれの契約形態の特徴を理解し、目的に合った形で活用していくことが重要です。法的な知識や契約の整備も忘れずに行い、健全な労使関係を築いていきましょう。