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BPOベンダーの選定するポイントとは?導入する流れも解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を導入する際には、適切なベンダーの選定が重要です。選定を誤ると、業務効率の低下やコスト増加につながる可能性があります。本記事では、BPOベンダーを選定する際のポイントや導入の流れについて詳しく解説します。

BPOベンダーとは何か

BPOベンダーとは、企業の業務プロセスの一部または全体を外部委託できるサービス提供企業のことを指します。

BPOは、単なる業務委託ではなく、業務の効率化やコスト削減、業務品質の向上を目的として、戦略的に活用される手法です。

BPOの主な対象業務として、以下のような分野があります。

BPOの主な対象業務

業務分野具体例
人事・労務採用業務、給与計算、福利厚生管理
経理・財務経理処理、請求書発行、財務分析
カスタマーサポートコールセンター、問い合わせ対応
IT・システム運用システム保守、クラウド管理、ヘルプデスク
マーケティングSNS運用、データ分析、広告運用

BPOを導入することで、企業のコア業務に集中しやすくなり、生産性向上やコスト削減が期待できます


BPOベンダーを選定する際のポイント

BPOベンダーの選定を誤ると、業務の質が低下したり、想定以上のコストが発生したりする可能性があるため、慎重な判断が必要です。

BPOベンダー選定の主なポイント

選定ポイント内容
業務領域の専門性依頼したい業務に関する豊富な知識と経験を持っているか
コストと費用対効果単なるコスト削減ではなく、業務の効率化や品質向上に見合った費用であるか
セキュリティ対策個人情報や機密情報の取り扱いが適切に管理されているか
導入実績と評判他社での導入実績があり、信頼できる実績を持っているか
サポート体制問題発生時に迅速に対応できるサポート体制が整っているか
業務改善の提案力ただ業務を引き受けるだけでなく、業務プロセスの最適化を提案できるか

特に、自社の業務課題に適したBPOベンダーを選ぶことが成功の鍵となります。


BPOベンダーを導入する流れ

BPOベンダーを導入する際は、適切な計画を立て、スムーズに業務移行を進めることが重要です。

BPO導入の流れ

ステップ内容
1. 現状分析と業務整理自社の業務プロセスを可視化し、委託範囲を決定する
2. ベンダー選定提供サービス、実績、コストなどを比較し、最適なベンダーを選ぶ
3. 契約締結業務範囲、成果指標(KPI)、セキュリティ対策を明確にする
4. 移行計画の策定業務移行のスケジュールやトレーニング計画を立てる
5. 業務移行と運用開始ベンダーと連携しながら、スムーズな業務引き継ぎを行う
6. 定期的な評価と改善業務の進捗をモニタリングし、必要に応じて改善策を実施する

業務移行の際は、社内の関係者とBPOベンダーの連携を強化し、スムーズな運用を実現することが重要です。


BPO導入のメリットとデメリット

BPO導入のメリット

メリット内容
業務の効率化業務を専門家に任せることで、時間や労力を削減できる
コスト削減人件費や設備投資のコストを削減できる
品質向上業務の標準化が進み、一定の品質を確保できる
コア業務への集中戦略的な業務にリソースを集中できる

BPO導入のデメリット

デメリット内容
初期導入コストがかかる業務移行やシステム導入のための費用が発生する
業務品質のバラつきが発生する可能性ベンダーによっては、期待する業務レベルを満たせない場合がある
情報管理のリスクがある機密情報を外部に委託するため、情報漏えいのリスクが高まる

BPOを成功させるためには、リスクを考慮しながら、適切な業務範囲を設定することが重要です。


BPO導入の成功事例

実際にBPOを導入した企業の成功事例を紹介します。

BPO導入の成功事例

企業課題導入後の効果
A社(メーカー)経理業務の負担が増加し、本業に集中できない経理業務をBPO化し、管理部門の業務負担を30%削減
B社(IT企業)カスタマーサポートの対応が遅く、顧客満足度が低下コールセンターをBPO化し、対応時間を50%短縮
C社(小売業)人事業務が複雑化し、採用活動に支障が出ている採用業務をBPO化し、年間の採用コストを20%削減

このように、適切な業務をBPO化することで、業務の効率化やコスト削減が実現できることがわかります。


まとめ

BPOを成功させるためには、適切なベンダーを選定し、導入プロセスをしっかり計画することが重要です。

  • BPOベンダーを選定する際は、専門性・コスト・セキュリティ対策を重視する
  • 導入の流れを把握し、業務移行をスムーズに進めることが成功の鍵
  • 業務の最適化やコスト削減を目的に、BPOの活用を戦略的に検討する

BPOを活用することで、企業の生産性向上や業務の効率化が実現できるため、自社に適したベンダーを見極め、効果的に導入を進めましょう。