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相対評価と絶対評価の違いは?ポイントも解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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人事評価やテスト、研修の場面などで使われる「相対評価」と「絶対評価」。どちらも個人の成果や能力を測る手法ですが、評価の基準や運用方法には大きな違いがあります。誤った使い方をすると評価の公平性を損なうことにもなりかねません。この記事では、相対評価と絶対評価の違いを分かりやすく解説し、それぞれのメリット・デメリット、活用のポイントを紹介します。

相対評価とは?

定義と特徴

相対評価とは、評価対象者を他の人と比較して、その中での順位や評価を決める方法です。学校の成績や企業のボーナス査定などでよく用いられます。

項目内容
基準他の人との比較
評価方法上位○%、平均より上・下などで格付け
特徴全体の中での立ち位置を示しやすい

競争を促す効果がある反面、評価の結果が周囲の出来に左右されやすいという特徴があります。


絶対評価とは?

定義と特徴

絶対評価は、あらかじめ設定された基準に基づき、その基準をどれだけ満たしているかを判断する方法です。他人との比較ではなく、自分の達成度合いにフォーカスします。

項目内容
基準あらかじめ設定された到達点
評価方法目標の達成度、スキルチェック表などに基づく
特徴公平性が高く、自己成長を評価しやすい

教育現場や職能評価など、個々の成長を見守る場面に適しています。


相対評価と絶対評価の違い

項目相対評価絶対評価
評価の基準他者との比較固定された基準に対する達成度
評価の影響要因全体の成績分布個人の努力・成果
公平性一定の偏りが発生しやすい評価基準が明確で納得感がある
競争性高い(上位何%に入るか)低い(目標達成重視)

状況に応じて、どちらの評価方法が適しているかを見極めることが大切です。


相対評価のメリットとデメリット

メリットデメリット
優秀な人材の選抜がしやすい評価対象が増えるとバランスが崩れる可能性あり
モチベーションの維持につながる競争によるストレスや不満が発生しやすい
組織全体のレベル感を把握できる平均的な社員が不利になることもある

絶対評価のメリットとデメリット

メリットデメリット
自己成長や努力の可視化がしやすい評価の甘辛によって個人差が出やすい
納得感・透明性のある評価ができる評価基準の設定に手間がかかる
成長志向の組織づくりに向いている達成度が全体でバラけると評価の偏りが起こりやすい

評価制度への活用ポイント

ポイント解説
目的に応じて使い分ける人材育成なら絶対評価、選抜や報酬配分なら相対評価が適している
ハイブリッド型評価の導入絶対評価+相対評価の組み合わせでバランスの取れた評価を実現
評価者の教育を徹底する判断基準や評価姿勢を揃えることで公平性が向上
定期的な評価制度の見直し組織や時代の変化に応じて最適な仕組みに更新する必要がある

まとめ

相対評価と絶対評価は、それぞれに明確な特徴と役割があります。どちらが優れているというよりも、「目的に応じて使い分ける」ことが重要です。評価制度を適切に設計・運用することで、社員の成長と組織のパフォーマンス向上を両立させることができます。評価に関わる全ての人が正しく理解し、納得感のある制度づくりを目指しましょう。