, 破産と倒産の違いって?意味と手続きの流れは? | シェアマインド経営サークル

破産と倒産の違いって?意味と手続きの流れは?

お役立ち情報
監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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経営が行き詰まったときによく耳にする「破産」と「倒産」。似たような意味で使われることが多い言葉ですが、法律上は明確な違いがあります。それぞれの意味や対象、手続きの流れを正しく理解しておくことで、万が一の際に適切な対応が可能になります。この記事では、破産と倒産の違い、手続きの流れ、選択時の注意点を分かりやすく解説します。

破産と倒産の違い

破産と倒産は混同されがちですが、法律的には異なる概念です。

項目破産倒産
意味債務を返済できない状態で、裁判所の手続きにより財産を清算すること債務の返済ができない状態全般を指す経済的用語
対象個人、法人主に法人だが個人も含む場合がある
法的手続き破産手続き(破産法による)破産、民事再生、会社更生、特別清算など複数の方法
結果財産をすべて処分し、債務を免除される場合がある清算または再建のいずれか
主な目的債務の免除と生活の再建事業の整理または再建

破産は倒産の一形態であり、倒産はより広い概念として使われます。


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破産の手続きの流れ(個人の場合)

個人が破産手続きを行う場合の一般的な流れは以下の通りです。

手順内容
1. 弁護士への相談手続きの可否や方法を確認
2. 申立書類の準備債務一覧や収支状況、資産明細を作成
3. 裁判所への申立管轄の地方裁判所へ申請
4. 破産手続開始決定裁判所が破産開始を決定
5. 財産の換価・配当管財人が財産を売却し債権者に配当
6. 免責許可決定一定の債務を免除
7. 手続き終了再スタート可能な状態になる

免責が許可されると、借金の返済義務がなくなりますが、税金や養育費など一部の債務は免除されません。


倒産の主な手続き方法(法人)

法人の倒産には複数の手続き方法があります。

手続き方法概要主な目的
破産財産を清算し会社を消滅させる清算
民事再生債務を減額し再建を目指す再建
会社更生大規模企業向けの再建手続き再建
特別清算会社法による清算手続き清算

企業の規模や状況に応じて、清算型と再建型の手続きを選択します。


破産・倒産時の注意点

破産や倒産の手続きでは、以下のような点に注意が必要です。

注意点解説
財産の処分破産では不動産や高額な動産が処分対象になる
保証人への影響連帯保証人がいる場合、その人に債務が移る
信用情報への登録一定期間、金融機関の審査に通りにくくなる
職業制限破産手続き中は一部の資格や職業に就けない
再建可能性の検討再建の見込みがある場合は再生手続きも検討

適切な方法を選ぶためには、専門家への相談が不可欠です。


破産と倒産の選択基準

どちらの手続きを選ぶべきかは、目的や状況によって異なります。

状況適した手続き
完全に返済不能で事業継続が困難破産
事業に収益性があり再建可能性がある民事再生や会社更生
資産より債務が多いが解決のための交渉余地がある任意整理や再生

状況を正確に把握し、清算型か再建型かを判断することが重要です。


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まとめ

破産は倒産の一種であり、法的な清算手続きを通じて債務を整理する方法です。一方、倒産は債務返済が困難な状態全般を指し、清算や再建のためのさまざまな手続きが含まれます。どちらを選択するかは、事業の継続可能性や負債額、資産状況によって異なります。早めに専門家へ相談し、最適な方法を選ぶことが再出発への近道です。