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クリティカルシンキングとロジカルシンキングの違いは?それぞれのポイント解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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クリティカルシンキングとロジカルシンキングは、思考力を高める重要なスキルです。クリティカルシンキングは物事を疑い、評価・分析する力、ロジカルシンキングは筋道を立てて物事を考える力を指します。この記事では、両者の違いとそれぞれのポイントを分かりやすく解説し、思考力を鍛える方法を紹介します。

クリティカルシンキングとロジカルシンキングの違いとは?

クリティカルシンキングとロジカルシンキングの概要

クリティカルシンキングは「批判的思考」と訳され、物事を鵜呑みにせず、常に「本当にそうなのか」と疑いながら情報を精査する思考法です。一方、ロジカルシンキングは「論理的思考」と訳され、物事を筋道立てて順序よく考える方法です。

ビズスキル<br>中島健吾
ビズスキル
中島健吾

クリティカルシンキングとロジカルシンキングは、思考力を高め、より良い判断やアイデア創出に役立つスキルです。両者をバランス良く活用し、柔軟かつ論理的な思考力を身につけましょう。日常的に意識することで、自然と磨かれていきます。

比較表 クリティカルシンキングとロジカルシンキング

項目クリティカルシンキングロジカルシンキング
目的情報や考え方を疑い、より良い結論を導く物事を論理的に整理し、わかりやすく伝える
特徴分析、評価、疑問を持つ姿勢論理的な構造、ステップバイステップの考え方
必要なスキル柔軟な発想力、多角的な視点構造化能力、因果関係の理解
活用場面問題解決、新しいアイデア創出、意思決定プレゼン、報告書作成、議論

クリティカルシンキングのポイント

1. 物事を疑い、深掘りする

クリティカルシンキングは「なぜ?」を繰り返し、自分の思考や他者の意見に対しても常に疑問を投げかけます。例えば、「このデータは信頼できるのか?」や「別の視点はないのか?」と考えることで、思考の幅を広げます。

2. 多角的な視点で考える

一つの意見だけではなく、異なる視点や反対意見も考慮します。これにより、偏った考え方を避け、多様なアイデアを生み出すことが可能です。

3. 証拠に基づいて判断する

感情や先入観に流されず、事実やデータに基づいて結論を導きます。「本当にこの結論を支持する証拠はあるのか?」と問い続けることが大切です。

4. 柔軟な思考を持つ

固定観念に縛られず、新しい情報や変化に対応できる柔軟性も必要です。「これまでの方法は正しいのか?」と常に見直す姿勢が求められます。


ロジカルシンキングのポイント

1. 筋道を立てて考える

物事を「何が原因で、どのような結果が生じるのか」という因果関係で整理します。例えば、「売上が減少した原因は何か?」を考える際に、マーケティング、商品品質、競合分析などを論理的に分析します。

2. ピラミッドストラクチャーを活用する

「結論 → 理由 → 詳細」の流れで説明するピラミッドストラクチャーを用いることで、相手にわかりやすく伝えられます。例えば、「この商品の売上が高いのは、品質が良く、顧客満足度が高いから」という具合です。

3. 漏れなくダブりなく(MECE)

思考や分析に漏れや重複がないように整理します。例えば、市場分析を行う際には「性別」「年齢」「地域」などで分類し、抜け漏れを防ぎます。

4. 因果関係を明確にする

事象とその結果の関係を明確にすることで、説得力のある説明が可能になります。例えば、「顧客離れが進んでいるのは、サポート体制が不十分だから」というように、因果関係をはっきりさせます。


クリティカルシンキングとロジカルシンキングの使い分け

クリティカルシンキングは新しいアイデアや問題解決に、ロジカルシンキングは計画立案や説明・説得に効果的です。

活用シーンクリティカルシンキングロジカルシンキング
新しいアイデアを生み出す様々な角度から検討し、革新的な発想を得る発想したアイデアを体系的に整理する
問題を分析する問題の本質を見極める問題の要因を構造的に分析する
相手に説明・説得する相手の意見や立場を理解し、反論を準備する明快で論理的な説明を行う

思考力を鍛えるためのトレーニング方法

1. 日常の疑問を持つ

日常生活で目にするニュースや広告に対して「本当にそうなのか?」と疑問を持ち、情報を調べる習慣をつけましょう。

2. マインドマップを活用

考えを視覚化することで、思考の整理がしやすくなります。中心にテーマを置き、関連する要素を枝分かれさせていきます。

3. ロジックツリーを使う

問題の原因を探る際に「なぜ?」を繰り返し、ツリー状に展開することで、原因を深掘りします。

4. 反対意見を考える

自分の意見に対して反対意見を考え、反論を準備することで、より強固な結論を導き出せます。


まとめ

クリティカルシンキングとロジカルシンキングは、思考力を高め、より良い判断やアイデア創出に役立つスキルです。両者をバランス良く活用し、柔軟かつ論理的な思考力を身につけましょう。日常的に意識することで、自然と磨かれていきます。

ビズスキル<br>中島健吾
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中島健吾

クリティカルシンキングとロジカルシンキングは、複雑な課題に対応し、的確な判断を下すために不可欠です。日々の業務や生活で意識的に使い続けることで、思考力が鍛えられ、より質の高い成果につながります。