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【MVV】ミッション・ビジョン・バリューって何?意味やメリットを解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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ビジネスにおいて、企業の方向性や価値観を明確にすることは、組織の一体感や業績向上に直結します。そのための指針となるのが「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」です。本記事では、MVVの意味やメリット、策定のポイントについて解説します。

MVVとは?

MVVは、Mission(ミッション)、Vision(ビジョン)、Value(バリュー)の頭文字を取ったもので、企業の使命、将来の展望、価値観を示す3つの要素を指します。これらを明確に定めることで、組織全体の方向性を統一し、社員一人ひとりが同じ目標に向かって進むことが可能となります。

ビズスキル<br>中島健吾
ビズスキル
中島健吾

MVVは企業の理念と未来を示す羅針盤です。明確なMVVは社員の行動指針となり、組織力を高めます。全員が共通の価値観と目標を持つことで、強い企業文化と持続的な成長を実現できます。

1. ミッション(Mission)

ミッションとは、企業の存在意義や使命を指します。「私たちは何のために存在するのか」「社会にどのような価値を提供するのか」といった根本的な問いに対する答えです。明確なミッションは、社員の行動指針となり、日々の業務における判断基準となります。

2. ビジョン(Vision)

ビジョンは、企業が将来的に目指す姿や理想像を示します。「5年後、10年後にどのような企業になっていたいか」といった長期的な目標を描くものです。ビジョンを共有することで、社員全員が同じ方向を向き、組織としての一体感が生まれます。

3. バリュー(Value)

バリューとは、企業が大切にする価値観や行動基準を指します。「どのような考え方や姿勢で業務に取り組むべきか」といった、社員が日々の業務で意識すべき指針となります。共通のバリューを持つことで、組織内の意思決定や行動が統一され、企業文化の醸成につながります。


MVVの構成要素の関係性

ミッション、ビジョン、バリューは相互に関連し合い、企業の基盤を形成しています。以下の図は、それぞれの要素の関係性を示しています。

要素説明
ミッション企業の存在意義や使命を示す。「世界中の情報を整理し、誰もがアクセスできて使えるようにする」
ビジョン将来的に目指す姿や理想像を描く。「持続可能な社会の実現に貢献するグローバル企業となる」
バリュー企業が大切にする価値観や行動基準を定める。「顧客第一主義」「革新と挑戦」「チームワークを重視する」

このように、ミッションは企業の根本的な存在意義を示し、ビジョンはそのミッションを達成するための将来的な目標を描きます。バリューは、ミッションとビジョンを実現するために社員が共有すべき価値観や行動基準を定めています。


MVVを策定するメリット

MVVを明確にすることには、以下のようなメリットがあります。

1. 組織の一体感の向上

共通のミッション・ビジョン・バリューを持つことで、社員全員が同じ方向性を共有し、一体感が生まれます。これにより、チームワークが向上し、組織全体のパフォーマンスが高まります。

2. 意思決定の基準が明確化

MVVは、企業の意思決定における指針となります。判断に迷った際も、MVVに立ち返ることで、ブレない意思決定が可能となります。

3. 採用活動での魅力向上

明確なMVVを持つ企業は、自社の価値観や目指す方向性を求職者に伝えやすくなります。これにより、企業理念に共感する人材を採用しやすくなり、ミスマッチの防止につながります。

4. 社員のモチベーション向上

自分の仕事が企業のミッションやビジョンにどのように貢献しているかを理解することで、社員のモチベーションが高まります。自身の役割や目標が明確になるため、業務への取り組み方にも良い影響を与えます。

MVV策定のポイント

効果的なMVVを策定するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

1. 経営陣と社員の協働

MVVの策定は、経営陣だけでなく、社員も参加することで、現場の意見や価値観を反映したものとなります。これにより、現実的で共感を得やすいMVVが生まれます。

2. シンプルで明確な表現

誰にでも理解できるシンプルで明確な言葉でMVVを表現しましょう。複雑な言葉や抽象的な表現は、社員やステークホルダーにとって理解しにくくなります。短く、覚えやすい表現を心がけることで、日常業務で自然と意識されるようになります。

3. 定期的な見直しと改善

企業は成長し、変化します。それに伴い、MVVも見直しが必要です。定期的に現状と照らし合わせ、適切に修正や改善を行うことで、常に組織に合った指針を維持できます。社員の意見を取り入れながらアップデートすることで、より実効性のあるMVVが保たれます。


成功するMVVの事例

成功している企業の多くは、強いMVVを持ち、それを組織全体で共有しています。以下は、いくつかの企業のMVV事例です。

企業名ミッションビジョンバリュー
Google世界中の情報を整理し、誰もがアクセスできて使えるようにするユーザーの求めるものを迅速かつ正確に提供するユーザー中心、イノベーション、オープンカルチャー
Amazon地球上で最もお客様を大切にする企業になるすべての顧客が欲しいものをすぐに見つけられる世界顧客第一、行動重視、長期的な視点
ユニクロ服を変え、常識を変え、世界を変えていく世界中で愛される服を提供し続ける顧客価値重視、シンプル、革新

まとめ

ビズスキル<br>中島健吾
ビズスキル
中島健吾

MVVは企業の根幹を支える要素であり、明確なビジョンと価値観は社員の指針となります。経営陣と社員が協働して策定し、継続的に見直すことで、変化に対応しながら成長を促進できます。

MVVは、企業の根幹を成す重要な要素です。明確なMVVは、組織の方向性を示し、社員の行動指針となり、企業文化を形成します。策定にあたっては、経営陣と社員の協働、シンプルな表現、そして定期的な見直しが重要です。MVVを活用し、組織の成長と発展を促進しましょう。