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ポジティブ心理学って?意味や特徴をわかりやすく解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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ポジティブ心理学とは、人間の強みや幸福、前向きな感情に焦点を当てる新しい心理学の分野です。本記事では、その定義や背景、日常生活やビジネスへの活用方法まで、ポジティブ心理学のポイントをわかりやすく解説します。幸福感や自己成長に関心のある方におすすめの内容です。

ポジティブ心理学とは

「問題をなくす」ではなく「幸福を増やす」心理学

ポジティブ心理学は、心の病や問題行動に焦点を当てる従来の心理学とは異なり、人間のポジティブな側面に着目した新しいアプローチです。

比較項目従来の心理学ポジティブ心理学
注目点精神疾患の治療幸福・強み・成長
目的問題の解決よりよい人生の実現
アプローチ不調の改善幸福感・充実感の向上

アメリカの心理学者マーティン・セリグマンが1998年に提唱し、以後「幸せになるための科学」として研究が進んでいます。


ポジティブ心理学の基本要素

幸福の5要素「PERMAモデル」

ポジティブ心理学では、以下の5つの要素が「持続可能な幸福」に関わるとされています。これを「PERMAモデル」と呼びます。

要素英語意味
PPositive Emotion喜びや感謝などの前向きな感情
EEngagement夢中になっている時間(没頭・フロー)
RRelationships良好な人間関係
MMeaning人生の意義や価値の実感
AAccomplishment達成感・目標達成による自己肯定感

この5つのバランスを整えることで、幸福感が高まり、レジリエンス(回復力)やパフォーマンスの向上につながるとされています。


ポジティブ心理学が注目される背景

ストレス社会とメンタルヘルスへの新しいアプローチ

現代は情報過多や競争の激化により、ストレスや不安を感じる人が増加しています。こうした社会背景の中で、問題を解消するだけでなく「より良く生きる」ことを支援する考え方として、ポジティブ心理学が注目されるようになりました。

また、企業の人材育成や教育現場でも、強みを伸ばす視点や幸福度向上が成果に直結するとして導入が進んでいます。


ポジティブ心理学の実践方法

日常生活で取り入れられる3つのポイント

ポジティブ心理学の考え方は、誰でも日常に取り入れることができます。以下のようなシンプルな習慣が効果的です。

実践内容方法効果
感謝日記毎日「感謝できること」を3つ書くポジティブ感情の増加
強みの活用自分の強みを知り、意識的に使う自信・活力の向上
フロー体験の追求時間を忘れて集中できる活動を見つける幸福感・充実感の向上

これらは、職場や家庭でも無理なく実践でき、メンタルの安定や対人関係の改善にも効果を発揮します。


ポジティブ心理学のビジネス活用

組織力の向上や離職防止にも効果的

企業でも、従業員の幸福度が生産性や創造性に影響するという観点から、ポジティブ心理学の導入が進んでいます。

活用シーン具体例効果
人材育成強みベースの面談・コーチングモチベーション向上
チームビルディングポジティブフィードバックの促進信頼関係の構築
メンタルヘルス対策感謝・承認の文化づくり離職率の低下・職場満足度の向上

マネジメントにも活かせる「人の強みを見る」姿勢が、健全な組織づくりに貢献します。


まとめ

ポジティブ心理学は、人の幸福や強みに注目することで、より豊かで前向きな人生を築くための実践的な学問です。ストレスや不安の多い現代だからこそ、「どうすればもっと幸せになれるか」を科学的に考えるこの分野が注目されています。自分自身や周囲の人々の幸せを育むために、今日からできる小さな行動から始めてみましょう。