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定性目標って何?定量目標との使い分けについて解説

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監修者
竹村 直浩
竹村 直浩

<経営管理のプロ・数多の組織経営>
会計事務所経験からキャリアをスタート。
約30年間にわたりデータベースマーケティング、起業のみらずBPO業務および新規事業の立案に従事。
現在は、自らが代表を務める会社の経営の傍ら、経営管理および新規事業立案等の業務委託を請け負う

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目標管理や人事評価において、「定性目標」と「定量目標」という言葉を耳にする機会が増えています。数値で測れる目標が定量目標であるのに対し、数値化が難しい業務姿勢や行動などを評価するのが定性目標です。どちらも企業の成長や社員の育成にとって重要な役割を果たします。本記事では、定性目標の基本的な定義と、定量目標との違いや効果的な使い分けについて詳しく解説します。

定性目標とは?

定義と特徴

定性目標とは、数値で表すことが難しい業務の質的な側面を対象にした目標です。主に「行動」「姿勢」「プロセス」など、業務の進め方や取り組み方に焦点を当てて設定されます。

項目内容
対象コミュニケーション、リーダーシップ、主体性、協調性など
測定方法上司の評価、自己評価、フィードバックなど主観的手法が多い
特徴定量的な成果に表れにくいが、組織に不可欠な要素をカバーできる

定量目標とは?

定義と特徴

定量目標は、売上や件数、時間など、明確な数値で表せる成果や実績に基づく目標です。目標管理制度(MBO)やKPIなどでよく使われ、達成度が分かりやすく客観的です。

項目内容
対象売上○万円達成、○件の新規顧客獲得、残業時間○%削減など
測定方法数値による比較、達成率による評価
特徴客観的で評価しやすいが、過程や姿勢を評価しづらい傾向がある

定性目標と定量目標の違い

比較項目定性目標定量目標
測定方法主観的(上司・同僚による評価)客観的(数値で判断)
目標の内容行動や姿勢、取り組み姿勢実績や成果などの数字
評価のしやすさ難しい(主観が入りやすい)容易(数値で明確)
主な活用場面育成・行動変容・中長期の成長業績管理・短期成果の評価

定性目標の設定例

部門目標の例
営業顧客との信頼関係を深めるための訪問後フォローを徹底する
マーケティングチーム内の意見交換を活性化し、アイデア提案数を増やす
管理職部下の育成に向けて、週1回の1on1ミーティングを継続実施する

「行動」に焦点を当て、成果だけでなくプロセスを重視するのがポイントです。


定性目標を使うメリット

メリット内容
成果以外の努力も評価できるチームへの貢献や行動の変化を可視化できる
社員のモチベーション向上に効果的自分の成長過程が認識しやすくなる
人材育成に適している業務のやり方や考え方の改善を促進できる
組織文化の浸透に役立つ共通の行動規範や価値観を反映しやすい

定量目標と定性目標の使い分けポイント

ポイント解説
目的に応じて選ぶ短期的成果を重視するなら定量目標、行動変容や成長を重視するなら定性目標
両方を組み合わせる片方だけでは偏りが出るため、両面から評価するのが理想
評価者のトレーニングが重要特に定性目標は主観が入りやすいため、評価者教育が必要

まとめ

定性目標は、数字では測りにくい「行動」や「姿勢」を評価対象とする目標で、定量目標ではカバーしきれない領域を補完する役割を果たします。組織や個人の中長期的な成長を支える上で欠かせない評価手法です。目的や業務内容に応じて、定性と定量の目標を適切に使い分けることで、より納得感と成長意欲を引き出せる目標管理が実現できるでしょう。