ペインポイントって？見つけ方はある？ゲインポイントとの違いは？

ビジネスやマーケティングの現場でよく耳にする「ペインポイント」という言葉ですが、具体的な意味や見つけ方、そして「ゲインポイント」との違いを正しく理解していますか。本記事では、ペインポイントの基本知識から、顧客の課題を発見する手法、さらにゲインポイントとの違いまでわかりやすく解説します。顧客理解を深め、成果を出したい方は必見です。

ペインポイントとは

ペインポイントとは、顧客が抱えている課題や不満、不便のことを指します。直訳すると「痛みのポイント」で、つまり顧客が「何とかしたい」「解決したい」と感じている問題点のことです。

たとえば、通販サイトでの購入フローが複雑で途中離脱が多発しているケースでは、購入手続きの分かりにくさがペインポイントです。また、BtoB領域では「在庫管理が手作業でミスが多い」や「社内の情報共有に時間がかかる」といった業務課題がペインポイントとなります。

企業はこのペインポイントを見つけ、解決する商品やサービスを提供することで、顧客の満足度を高め、競合との差別化を図ることができます。

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ペインポイントの種類

ペインポイントは大きく次の4種類に分類されます。

種類	内容	例
金銭的	費用の高さや予算超過に関する悩み	ソフトの維持費が高すぎる
時間的	作業や移動などにかかる時間の問題	会議調整に時間がかかりすぎる
感情的	ストレスや不安、使い勝手の悪さなどの不満	UIが分かりにくく操作が難しい
生産性	効率の悪さや作業ミス、二重対応の問題	データの二重入力が発生している

こうした分類を理解することで、顧客の声を整理しやすくなります。

ペインポイントの見つけ方

顧客のペインポイントを見つけるには、以下のような手法があります。

ユーザーインタビュー

実際の顧客に話を聞くことは、最も直接的な方法です。使い勝手や改善要望、現状の不満点を聞き出すことで生の情報が得られます。質問は「何に困っていますか」ではなく「普段の作業の流れを教えてください」といったオープンクエスチョンが効果的です。

アンケート調査

広い層に対して効率的に情報収集できます。満足度、利用頻度、改善点などを定量的に把握できるため、インタビュー結果の補完としても有効です。

データ分析

サイトのアクセス解析や購買データ、問い合わせ履歴を分析することで、どこで離脱や課題が発生しているかを特定できます。例として、購入フローの途中離脱率が高いページを特定し、問題箇所を絞り込みます。

顧客の行動観察

顧客が実際にサービスを利用する様子を観察することで、本人も自覚していない潜在的なペインポイントを見つけ出せます。

ペインポイントの具体例

以下のように業界ごとにペインポイントは多岐にわたります。

業界	ペインポイントの例
EC業界	カート放棄が多い、配送が遅い、返品手続きが複雑
飲食業	予約が取りづらい、待ち時間が長い、メニューが分かりづらい
BtoB業界	見積もり作成に時間がかかる、情報共有が不十分
サービス業	電話対応がつながりにくい、問い合わせへの回答が遅い

業界や事業特性を理解することで、見つけるべきペインポイントの仮説を立てやすくなります。

ゲインポイントとの違い

ゲインポイントとは、顧客が得られる利益や価値、満足のことです。ペインポイントが「解決すべき課題」なら、ゲインポイントは「得たい価値や成果」です。

違いを整理すると次のようになります。

比較項目	ペインポイント	ゲインポイント
定義	顧客が抱える課題や不満	顧客が求める価値や利益
例	業務が煩雑、料金が高い、手間がかかる	作業の効率化、コスト削減、売上向上
アプローチ	課題の解消を目指す	顧客の期待を超える価値提供を目指す

ペインポイント解決だけでなく、ゲインポイントの提供も意識することで、より顧客満足度の高い提案が可能になります。